2011年10月11日火曜日

宮ノ丘の家 着工

さて、いよいよ今年の長期優良住宅、「宮ノ丘の家」が着工いたしました。早速、㈱剛建築工房のI所長より基礎の施工図が到着です。敷地が傾斜地であること、長期優良住宅の基本仕様の一つとして床下の配管や設備等の点検交換のための空間を求められること、さらに断熱スカート等々で平面形状は単純ながら、深さと高さの設定が少々複雑です。出来上がれば「なーんだ」となる建築の空間ですが、このようにまだ図面のうちに(実際につくってみるわけには行かないので/笑)しっかり検討することが特に大切です。平坦地ならば私の書く設計図面で十分ですが、傾斜地の基礎となるとこうした用心深さが現場監督には欠かせません。また長期優良住宅の特徴のひとつとして構造が構造計算による根拠を必要としている点も大切です。仕様規定の範疇で設計しているような12cm厚の布基礎やスラブは基本的にNGとなり原則15cm以上のものが必要となります。「宮ノ丘の家」の基礎も地中梁として規定されるものは巾18cm以上のものが要求され、主筋には一部16mmの異型鉄筋が要求されるなど、よりきめ細かく規定されます。まだまだ木造住宅に対する構造計算の導入は一般的ではありませんが、今後ストック型社会を目指すのであれば義務化すべきだと思います。設計のための仕事量は増えても住宅を2~30年で消費するような考えとはそろそろ決別すべきときではないでしょうか?
自分の家の構造に興味がない人なんていないと思うのですが。

そんな意味も込めて今日は、愛すべきジョンベルーシを悼みながら。