2015年7月25日土曜日

山の手の家 床暖房工事

 
「山の手の家」の計画において最後まで懸案だったのが、1階のRC(コンクリート)部分をどうやって暖かくするのか?ということでした。 断熱のセオリー通りに考えれば、熱容量に優れるRC部分はその外側で断熱(外断熱)したくなります。しかし居住部分を持たないにもかかわらず2階と全く同じ面積を有する1階を全て外断熱することは費用対効果の面で最適とはいえません。やはり居住という大切なニーズに相応しい答えが外断熱であり、そうした使い方をしない場合は総合的な観点からどんな方法を選ぶのか?単なるグレードダウンには終らない、必用充分度をいかに残せるか?に悩みました。その回答が上です。基本的にRC部分の内、2階とつながる玄関とシューズクローク(機械室)は室内側から床、壁、天井スラブを吹付ウレタンで断熱し、床暖房としました。温水配管の下に断熱がないと、地面に熱が逃げいわゆる地球を暖めている状態になってしまうので、上の写真のように断熱材の上に配管しモルタル土間とします。


こちらが同じアングルから見たモルタル土間の様子。最後はタイルを貼って仕上げます。

こちらは機械室に集合する配管の様子。壁際にはものが置かれるので、床の温水配管は部屋の中央に集めます。
 
こうすることで当たり前の事ですが、暖房は全て断熱境界の内側で行えるようになりました。
 
今日はバンアパ行きましょう! https://www.youtube.com/watch?v=A-dNvASotJ8
 

日経ホームビルダーさんに取材していただきました。


昨日と今日の二日間に渡り、日経ホームビルダーさんに「澄川の家」を取材していただきました。
取材の目的は「断熱」。特に基礎断熱を行う場合の設計上のコツや夏型結露の対策に今、読者の関心が集まっているのだそうです。聞けば本州でも基礎断熱を採用する事例が増え、断熱に対する意識が高まりつつある反面、床下の結露をはじめカビの発生や蟻害への不安等々・・・基礎断熱自体に対するアレルギーも依然として根強いのだとか、一方で北海道で広く基礎断熱が普及している理由やその背景は不思議に映るようで、私的には当たり前と思い込んでいたことが実はかなり常識外だったりと、とても刺激的な経験をさせていただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。 

日経ホームビルダーHP http://ec.nikkeibp.co.jp/item/magazine/HB.html