2020年4月18日土曜日

宮の森の家Ⅱ耐圧板打設

工事看板も立てていただいて現場は順調に進行中です。



「宮の森の家Ⅱ」は現在、床下の耐圧板打設が完了いたしました。

そもそも従来の「床下」というものは作り手が作ろうとして出来るのではなく・・床を貼ることでその下に結果的にできる(残る)空間でした。けして床の上に作る部屋のように、こう作ろうとして得られるものではありません。その一方、床下を室内空間として使うためには、その目的を見付けることと同時に、雪解けや大雨等による水の侵入を防ぐ必要があります。

床上の部屋を少しでも良く作ろうとするのと同様に、作り手が積極的な視点で、床下を水の侵入から安全で、断熱された室内としてしまえば、北国の住まいにとってたいへん好都合なあらたな空間が手に入ります。

もちろん見た目は床下でも室内の延長ですから計画的な換気や暖房。空間として使い、維持管理するために必要な照明を設置すれば、天井は低くとも・・ほぼ一階の床面積に等しい広大な空間が出現します。

こうして得られる床下空間が画期的なのはその費用対効果からも明らかです。

まずは防湿コンクリートと呼ばれ、なんと床下を使う?使わない?に関係なく設置が義務付けられているのです。本来の目的は床下の防湿→結果的に床として使える(〇)

は布基礎と呼ばれ家の土台を水分の多い地盤から少しでも遠ざけるために最低40cm以上の高さで作ることが定められています。
本来の目的は木材の保護→結果的に壁として使える(〇)

天井は1階の床を貼ることで結果的に出来上がります。
本来の目的は1階の床を貼ること→結果的に床下から見上げると床材の裏が天井に(〇)

実は同じ30坪の家を建てても床下が使える家と床下はあれど入ることも使うことも出来ない家とでは全く住まい手に取っての価値が違ってきます。
                     
写真は「澄川の家」の床下空間ですが、実はこれだけの空間があることに通常は気付かづに私たちは床の上で暮らしています。(笑)私は北国の設計者としてこうした空間を住まい手のために使えるようにしたいと思います。

このゴム製の板のようなものが止水板。コンクリートのつなぎ目の漏水を防止します。 
こんな風に室内とする床下の外周部分に取り付けて、外部からの水の侵入に抵抗します。細かな点ですが、上からコンクリートを流し入れた際にこの止水板が倒れぬように、鉄筋で挟んであるのが分かるでしょうか?

基礎屋さんの経験から来る技量の差がこんなところでもよく分かります。

今日はThe Policeなんていかがだろう・・カッコイイ