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札幌市, 北海道, Japan
はじめまして。 北海道、札幌市で設計事務所をしています。 暮らしに最も近いものづくり「建築設計」 地域色豊かで環境的、使いやすくて長持。 そんな暮らしのデザインが大好きです。 社会の悩みを建築デザインのテーマにすると面白い! そんなことを考えながら今日もスケッチしています。建築(暮らし)のお話しあれやこれ... どうぞお楽しみ下さい。

2012年11月17日土曜日

計画する

 クライアントさんから託される敷地はどれもみな個性的です。当然ながらひとつとして同じものはなく、間取りや外観は建て主の好みをはじめ周囲の景観やら家族の属性やら予算やらお父さん、お母さんの理由ナシのこだわりや、「無意識の意識」によって決まってゆきます。最近ではよくコストパフォーマンスを褒めていただけるようになりましたが、実は「無意識の意識」こそ計画案をクライアントさんとやり取りする上で欠かせません。

 この「無意識の意識」を簡単に説明すると「気付き」にほぼ近いと言えるでしょう。クライアントさんの多くは住い手としてはプロであっても間取りのプロではありません。図面として間取りを見ただけで「実は視線が北西側に抜けるから景色を楽しみながら、狭く感じませんよね~この部屋!」な~んてずばり設計の意図を指摘できるクライアントさんはほとんどいません。当たり前か!(笑)

 たとえば私がこのお部屋6畳くらいでよいでしょうか?とお聞きしても6畳がその部屋にとってちょうどよいのかどうか判然としない。吹き抜けにしましょうか?とお聞きしても吹き抜けにしたら部屋が寒くならないか?なにか他に想定外の事柄が生じないか?が気になって決められない。というのが現実ではないでしょうか?けしてクライアントさんを悪く言うつもりはなく、実は自由に設計できることは嬉しい反面、図面から実物をイメージして、納得して意思決定が出来るまでにはみなさん かなり時間が必要です。



そんなときに特効薬があればよいのですが、なかなかそうも行きません。そこで工事中の現場やら完成後の現場にクライアントさんを連れ出す機会が増えるのもこの時期なのです。図面で見たイメージが空間として出来上がったときにどんな風に感じるものなのか?図面と実物の体験を積み重ねることで、読めなかった図面が不安なくイメージできるようになります。さまざまな空間を引き続き体験することで、不安が理由で食わず嫌いだった空間や間取りの偏見が晴れて行くのも大きな自信につながります。こんなふうに考えると、完成した家を眺めるよりも、工事途中の現場を時間の流れと共に見学しながら空間として出来上がる体験を共有することのほうが実は得るものも大きいのです。近年では、インターネットから得た誤った空間イメージや思い込みもこうした実体験を通して、自ら気付く機会が増えています。やはりリアルは強し!なんですね~(笑)

JIA.テスクチャレンジ設計コンペ 始まる!

今年も、北海道で建築に携わる人を対象に「第四回JIA.テスクチャレンジ設計コンペ」の応募登録が開始されました。ブログを読んでいただいている若い設計者のみなさん!ぜひ参加して日頃から鍛えた問題解決力を競い合いましょう!(笑)

 不景気が続く中、1等は旬なヨーロッパの視察旅行、2等だって経済成長著しい旬なアジアの視察旅行なんですから悪くありません。審査委員も各界からバランスよく参加をいただき、7名中3人が女性。内訳も大学講師、研究者、建築家、企業家、ジャーナリストと社会性の高いテーマ(課題)を審査するのに相応しいメンバーとなっております。

後援に目を移すとこれがまた豪華。国(国交省/開発局)、北海道、札幌市、北方建築総合研究所をはじめ、道内ほとんどの建築関連団体、北海道新聞、TVH(北海道テレビ)等のマスメディアまでコンペの趣旨に賛同していただいております。

コンペ(設計競技)のテーマ(課題)も今の時流を踏まえ市民が共感できるものを選び、大通りの地下歩行空間で行われる公開審査では勝ち上がった参加者同士の熱気溢れるプレゼンテーションバトルが今から楽しみです。観念的で難しそう?という「建築」≒「建築家」のイメージを自ら払拭し市民が見て楽しめるストリートの文化イベントとして今後も大きく育ってほしいと思います。
昨年の様子 http://ako-re.blogspot.jp/2011/09/blog-post.html

昨年は3.11の経験を踏まえて「寒冷地の仮設住宅」をテーマとしましたが、今年のテーマは「共有すること」詳しくはぜひコンペ専用HPまで!どしどし応募登録ヨロシクデス!!

コンペ専用HP http://www.facebook.com/Jiatesukucompe

西野の家Ⅱ 基礎工事 その3

基礎の型枠が取れた「西野の家Ⅱ」。本日は埋設配管、散水栓、水道メーター等の確認に来ました。 


水廻りの集中する北側の一角。水廻りの床下を使って外気を余熱し各部屋に配る方法はすっかりおなじみになりました。(笑)脱衣所の床が暖かいのは気持ちがよくてなかなか好評です。

散水栓を確認し

次はメーター位置を確認します。

難しい基礎断熱の内外の取り合いや、二階の排水を受ける管の位置を確認します。

今年着工している3軒の家は全てインフラを地中埋設としているのが特徴です。通常上下水道や都市ガス以外、主に電気と通信用の線は壁に穴を開けて室内に引き込みますよね~?しかし今後、建物をより長く使うことを考えると壁を傷めて電線を増やしたり入れ替えたりすることは時に危険も伴います。今まで壁入りの現場でも内部に空配管を入れて線の入れ替えに問題が生じないようには考えてありますが、今後特に通信分野の線がさらに高速で大容量のものに進化することを考えると地下から線を入れる方が補修や増設を考えてもより簡単といえるでしょう。

前田の家 内外装工事 その3

「前田の家」では、内装工事の真っ最中。私も毎日のように現場に出入りし各部を見回しながら一日が過ぎてゆきます。写真は床下換気口の枠。

こちらは、戸を設けない出入り口の枠回りの詳細です。他の枠よりもより面が大きく、軟らかく取られていることがお分かりでしょうか?愛犬との同居に小さな子供さんが走り回ること、洗濯コーナーと居間の間を当分はお母さんは忙しく行き来せねばならないこと等々を考えて、体に優しいデイティール(部分)を考えてみました。

床との取り合いで見るとより分かりやすいと思います。

壁に貼られたシナベニアはグレーの黒板塗装を行う予定です。家族間の連絡や子供たちが心おきなく壁一杯に落書きできるように大きく設えました。

棟梁と打ち合わせを行うI所長。
外装も美しく貼り上げられ、建物が完成に近づいてきました。

発寒の家 内外装工事

南を向く大開口が特徴の「発寒の家」の姿が現れてきました。周囲の街並みの中にどんな存在感を放つのかだんだん楽しみになってきました。

室内ではフローリングを貼り始めました。

床の材料は「前田の家」と同じアルダー材ですが、発寒の家は窓枠や見切りも同じ材で統一し、よりシンプルな印象を狙います。

キッチン流しの下、見えなくなる部分も丁寧な仕事が続きます。

断熱境界の外に出る配管や配線は写真のように特に厳重に気密化されます。

天井に吊り込まれた第一種熱交換換気器の本体。「発寒の家」の特徴は省エネ住宅に対するヨーロッパ的思想と北海道的思想の双方を有していることです。要は機械による熱交換換気と内外温度差による自然換気(パッシブ換気)。もっともっと簡単に言うなら、機械による制御か?自然の法則を建築化する知恵か?そんな感じです。クライアントさんが住みこなしてゆく中で自分達に合う方を選択できるように、また体感としての省エネを雰囲気だけでなく身近にみえる化出来る家とするためにあたためてきたアイディアです。

機械換気もパッシブ換気も建物の基礎体力に当たる部分はしっかりとしたものでなくてはなりません。このブログでお伝えしているように、最近では現場全体にこうした意識が徹底し、一時期は断熱気密化に不利と言われた在来軸組み構法もツーバイ構法もほとんどその差はなくなりました。