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札幌市, 北海道, Japan
はじめまして。 北海道、札幌市で設計事務所をしています。 暮らしに最も近いものづくり「建築設計」 地域色豊かで環境的、使いやすくて長持。 そんな暮らしのデザインが大好きです。 社会の悩みを建築デザインのテーマにすると面白い! そんなことを考えながら今日もスケッチしています。建築(暮らし)のお話しあれやこれ... どうぞお楽しみ下さい。

2018年10月12日金曜日

パッシブ換気 動き始めました

みなさん!北海道は秋の深まりとともにかなり涼しくなってきました。内外温度差が大きくなり徐々に冬の風向きに変わり始めるとパッシブ換気のシーズンが始まります。
 
ご存知、パッシブ換気は建物の「断熱&気密性が暮らしにとって欠かせない計画的な換気動力を生み出す」という北海道産の住まいテクノロジー。その換気の源泉となる動力は内外温度差という名の自然エネルギーだから、極端な話、無断熱な建物は室内と屋外の温度差が開かないし、断熱しても気密のよくない建物は隙間風でこれもアウト。
 
要は質の良い断熱建物にだけもれなく付いて来るボーナスみたいな現象を応用したものなんです。
 
意外に知られていないけど建物を断熱&気密化して行くと自ら換気動力を発揮するようになります。そのポテンシャルを最大限引き出すのが設計者の計画的手腕というわけ。
 
実は、そんな訳で内外の温度差が均衡する夏場は停止してしまうのもパッシブ換気の特徴。なので内外温度差が開き始める秋まで待って確認を行います。
 
北海道で断熱気密建物の特性として”自己換気能力”に着目した研究が始まったのが約40年前。現在では計画法がマニュアル化され、必要な時に自ら起動する換気、とかく換気扇のスイッチを止めがちな住まい手さんでも止められない自然計画換気として今ではたくさんの住まいに使われています。
 
機械による計画換気しか知らなかった頃は、たまの点検で訪問すると多くの住まい手さんが換気扇のスイッチを切ってしまっていたり、フィルターを交換せずに目詰まりしていたりとなかなか苦労しました。でも今ではパッシブ換気を機械換気と併用するようになって、必要な時には自ら動き出すので本当に楽になりました。
 
断熱気密建物にとって計画換気は欠かせませんが、そうした建物にとっくに慣れっこのはずの北海道の住まい手でも機械のみだとなかなか正しく使ってくれません。そんな実情に合った解決策としてとても重宝しているのがパッシブ換気なのです。
 
さて、本日は「南幌まちなかの家」にてパッシブ換気の作動を確認しに来ました。
 
上の動画はロフトの排気口がしっかり排気動力を生じているか?確認してみます。
 
実際に排気量を計測します。「南幌まちなかの家」にはこの排気口が二か所ありますから概ね80~120m3/h程度の換気量を生み出していることになります。
 
まじ~パッシブ換気できるようになりて~!という人は下記のHPを参考にいかが?
 
パッシブシステム研究会 http://pv-system.jp/
 
今日は大人っぽくbohemian voodooなんていかが
 
 

2018年9月26日水曜日

みどり野きた住まいるヴィレッジ見学会のご案内

9月から始まりました、「南幌まちなかの家」のオーナー募集。平日も含めて多くのみなさんにご来場いただきまして心より御礼申し上げます。
 
みどり野きた住まいるヴィレッジでは販売強化月間として10月には魅力的なイベントが盛りだくさん!ぜひみなさんお越しくださいね~!(笑)
 
そんな訳で、10月19日(金)の見学会のご案内です。もちろん当日は全棟、設計者と施工者が出席、南幌町のビューロー(会議室)をお借りして、5棟の魅力を事前にスライドにて解説。
 
その後は徒歩5分のヴィレッジに移動し2時間じっくり見学タイム。もちろん販売価格をはじめ各種住宅ローン相談や充実した南幌町の補助制度の紹介もありますので、ご購入を検討しているみなさまにとっては嬉しい内容となっています。
 
お申し込みは下記JIA北海道支部まで。
 
公社)日本建築家協会北海道支部HP http://www.jia-hok.org/ 
 
 

2018年9月24日月曜日

新琴似の家 外壁工事

 
テラスに縦格子を取り付けた「新琴似の家」。震災の影響で工期は遅れてしまいましたが、基礎や構造部分にダメージはなく、無事に工事再開ができました。
 
 
こちらはパッシブ換気のデマンド型排気口。室内の湿度を感知して開閉する優れものです。
 
室内での人の暮らしはある意味、湿気の生産ともいえます。呼吸や代謝のみならず、洗濯や入浴、調理と言った家事はまさに本来の目的の他に必ず湿気を伴います。
 
その結果、家の湿度が上がると開口が開いて換気量が増し、不在時のように人が室内にいないときには開口を絞って換気量を抑えます。作動に電気は不要で簡単な湿度リボンの伸び縮みで動きますから、停電時も安心です。
 

 
こんな風に開口が開いたり閉まったりして、換気量を調整します。
 
今日はパフィュームなんていかが
 


2018年9月8日土曜日

新琴似の家 無事でした

2018年9月6日午前3時8分頃に発生した「胆振東部地震」は道内で約295万戸が一時停電するという深刻な事態になりました。

発生当日の午後、自転車で点検に行った「新琴似の家」。ぱっと見は足場も無事でまずは一安心です。

続いてコンクリートの基礎廻りを点検。構造上支障のあるクラックが発生していないか確認します。

外部からぐるりと確認しましたが特に問題はありませんでした。

断水もしていないことを確認。

貼ったばかりの軒天ボードに痛みが出ていないか見て回ります。

コーナー部分も動いた形跡なし

アシスト企画さんの渋谷棟梁さんの機転で足場の上の資材はすべて固定されていたために、落下物はありませんでした。

停電のためコンビニも休業

近所では道路下の水道本管がいかれて水道局さんが対応に必死でした。

2018年9月1日土曜日

釧路の家 完成

 
この度、おかげさまをもちまして無事に「釧路の家」が竣工しお引渡しを終えることができました。工事に係わったすべてのみなさん、職人のみなさん、はじめてのお付き合いにも関わらず立派に仕事を成し遂げていただいた㈱八百坂建設さん、八百坂社長さん、K部長、W所長、KMさん、そして遠く釧路よりご指名をいただきました建て主さまにこの場をお借りして一言御礼申し上げます。たいへん貴重な挑戦の機会をお与えいただき、私にとっても記念すべき釧路で第一棟目の300mm断熱の家になりました。

 
八百坂建設HP http://yaosaka-kensetsu.com/
 
                               
断熱性を示すUA値は0.22W/㎡K、一次エネルギー(化石エネルギー)の削減率は35%となり5つ星の評価をいただきました。

 
北海道産の樺(丸太の見た目は白樺/笑)のフロアー。瀧澤ベニヤさんにお願いして作っていただいたバランスの良い床材。製品精度、貼り易さ、形状安定性、堅牢性、価格・・・けして豪華ではないけれどある意味、地元で見慣れた白樺(目白樺、真樺等)という広葉樹を見直すのに十分な品質と意匠性。これを作っていただいたおかげで「昔は地元産のナラやタモなんて捨てるほどあったけど最近は(いいもの)ないねえ~」なーんて渋い顔をされることが少なくなりました。

白樺の木目が美しい「釧路の家」のキッチンはクリナップ㈱直需事業部、石川氏の作品。ご存知同社は全国屈指の水廻りの大メーカー。SSやクリンレディーといったブランド名は誰でも聞いたことがありますよね~。
 
一方、東京と札幌には規格品ではなく直需事業部と呼ばれるオーダー専門の部隊が存在する。そしてまさにメーカー純正カスタムとも呼べるこうした製品を細部にまでこだわって制作してくれる。
 
特にLDKの大きな一室空間を好む傾向が強い北海道の住まい手にとって、家族が集まる居間のキッチンはその家の印象を決める大切な舞台装置とも言えるし、主婦(夫)にとっては毎日立つ仕事場でもある。
 
潜在的に様々な機能やデザインを盛り込みたいという要望は高かったが、石川氏と知り合う前はなかなか繊細に対応することが難しかった。
 
一方、石川氏との協働を始めた2010年から、すぐに奥様たちの間で大人気となり(笑)今では当事務所のクライアントさんの約8割が石川さんのキッチンの愛用者となっています。
 
写真のバージョンは中でも人気の高い「シンク対面、ガス背面型」のレイアウトに地元の白樺積層合板(瀧澤ベニヤ)の仕上げ材を貼ったもの。塗装は白樺材の風合いを損なわぬように艶を抑えたウレタン塗装となっている。右側に見えるハンドルを引けば食洗機が使え、左側のシンク前のハンドルを引くと内部は包丁入れに、足元の空間にはごみ箱が格納可能です。
 
瀧澤ベニヤHP http://www.takizawaveneer.co.jp/

片流れの大屋根はツーバイ材の大垂木工法。平たく言えば、北海道で在来軸組み工法と並んで盛んな枠組み壁工法の床を傾けた作りである。
 
開拓期に輸入されたバルーン工法(現在のツーバイ工法のご先祖さま)、和風の伝統工法、戦後の住宅不足から生まれた在来軸組工法、補強コンクリートブロック造・・・そのエッセンスを混合して発達してきた北海道らしい小屋組み。もちろん積雪荷重を考慮し通常より25%強度を増した長期優良住宅である。 

階段からの見上は規則的に並ぶ大垂木と、これまた地元産のカラマツ材によるインテリア。北海道には白身の強いトドマツの合板や構造材もありますが、個人的には照明に映える赤身の強いものが大好きです。
 
これから住まい手さんの暮らしの中で味わい深く色変わりして行く様子が楽しみです。冬の前には一度パッシブ換気と暖房の調整に伺おうと思います。それまで少しのお別れ、しっかり住まい手さんを助けてほしいと思いました。
 
今日はやっぱりモーツァルトが聞きたくなりました。
 
 
 

2018年8月26日日曜日

新琴似の家 付加断熱工事 その2

 
外部を防風&透湿シート(タイベック)で覆い、通気胴縁を取り付けた「新琴似の家」。タイベックが耐候性の高いものであれば、極端な話このままで住める&使える状態に一旦して、それから外装を行います。
 
伝統工法は雨の多い日本の気候に配慮して屋根から作るのが特徴です。戦後広まった在来軸組み構造も基本的には屋根からだけど残念ながら断熱の工程がまだしっかり位置付けられていません。
 
なので断熱材を骨組みの中に詰め込んでしまったり、骨組みを埋めてしまったりする工法がまだまだ多いのは残念なことです。
 
そこで当事務所では基本的に屋根の場合は構造の外に断熱を行い、さらに(通気&防水)の順番で納めて行きます。
 
要は室内からは小屋組みがダイレクトに見えて、いつでも点検ができる納まりにしています。

 
こちらは玄関ドア廻りです。防風&透湿シートである(タイベック)をきれいに建具に密着させて防水と気密を完成させます。

 
サッシのコーナー部分もテーピングをして玄関ドアと同様に防水と気密が取れるようにしておきます。

 
出来上がりがこんな感じ。窓周り4辺をきれいにタイベックで始末しサッシと連続させます。


 
部分的にタイベックを破って出る構造材はすべてタイベックの面でテープによる防水処理を行います。タイベックの表面を水が流れても継ぎ目から水が入らぬようにしっかり処理を行います。
 
今日は久々にバンアパなんていかがでしょう

2018年8月24日金曜日

南幌まちなかの家とは? その1




北海道が地域で頑張る”住いの作り手” を 発信する仕組「きた住いる」
地域が認める”住いの作り手”となるべく実績を積み、登録されるのが「きた住いるメンバー」と呼ばれるつくり手たちです。
きた住いるHP https://www.kita-smile.jp/
 
サイトをご覧頂いた方は既にご存知ですよね、厳しい自然の中で長年家づくりに取り組んできた北海道の作り手たち。冬暖かく夏涼しい断熱住宅は今や地域の大切な産業であり特産品、意外にも住いをしっかり断熱気密できるのってまだまだ北海道以外では珍しいことなんです。まして性能に加えてデザインも、となるとかなりハードルが上がります。

また”きた住まいる”では真剣に家づくりに取り組む人に向けて、一目で住まいの耐震性や性能、各種認定の有無が分かる「ラベリングシート」の機能が加わりました。
                            

 
そんな”きた住いる”に登録する建築家5名と工務店5社がペアを組んでこれからの南幌の暮らしを提案すべく作ったのが「みどり野きた住いるビレッジ」の建売モデルハウス。5棟が今年の10月末まで見学できますのでぜひ一度現地をご覧下さい。
南幌みどり野きた住いるビレッジHP https://www.kita-smile.jp/kitasmilevillage
 
実は当事務所もきた住いるメンバーなんです。
きた住いるメンバーとは? https://www.kita-smile.jp/member
ぜひ、メンバーを色々と検索してみて下さい。
 
さてさて第一回目は、地元の工務店さんである㈱アシスト企画さんとタッグを組んで設計した「南幌まちなかの家」を数回に分けて・・まるっと・・ご紹介させていただきます。
 
実は当事務所”初”の建売プロジェクト。もちろん建売ですので誰でも買えます。子育て真っ最中のお父さん、お母さんに、はたまた新千歳空港からほど近い札幌近郊にセカンドハウスをとお考えの方々のために設計しました。まず第一回目は敷地からです。
 
ぜひグーグル検索で”南幌町”→”地図”の順に検索して下さい。
既に「みどり野きた住いるビレッジ」が登録されています。
 
敷地は南向きで前面には南幌中央公園が広がっています。子供たちが毎日元気に通う南幌小学校も公園に隣接して見えるロケーション。そればかりか南東には通学路である緑道が見渡せ北東側にはビレッジの全景が広がり、子供室のロフトに上がれば遠く夕張山地が望めます。
 
下に建物の配置や間取り図を載せましたのでぜひ参考にしてください。
 
昨年、最初に敷地に立って感じたことは・・なーんか長閑だなあ~ということ。(笑)あまりに月並みで笑っちゃいますけど・・次に「自分ももう少し若かったらここで仕事しながら子育てもわるくないなと思いました。
 
敷地は約100坪弱、前面道路から敷地を見て時計回りに37°方向が北になります。ざっくりした太陽の動きを説明しますと・・・
 

真冬は敷地正面の中央公園に美しい夕日が沈み(居間の窓から眺められます)
 
3月に入るとかなり日が高くなって来ますが、まだ二階の居間から夕日が眺められます。もちろんきれいな夕日になるまでは明るく眩しく・・時には暑いのが日の光、南西向きのこの窓には日射を調整する機能が複数必要になります。
 

 
夏と冬で向きが180°変わる南幌の風向も設計する上で要点となりました。1年を通して最も風上になることが少ない北東側(画面の上方向)にパッシブ換気の排気口やナイトパージ(夜間外気冷房)の窓を設けました。

 
 
 
西日対策とともに、前面道路を歩く人の視線が室内に入り込み難いように、二階居間のテラスには縦格子を設けます。都市部に比べて視線的制約が穏やかな田舎は、窓を大きくすると気持ちがいい反面、外からの視線をある程度抑えないと、住まい手の多くがカーテンを閉めてしまいがちです。結局都会とあまり変わらなくなってしまって残念なので、住まい手のプライバシーを守りながらカーテンのない暮らしを楽しんでほしいと考えました。
                              
                              

 
もう一つは夜間、敷地の周囲がまだ暗い(建て込んでいないため)ので建物自身を美しく発光させて夜の街並みに参加したいと考えました。

 
特徴的な屋根の形は、無落雪を目的とするものです。北国の子なら誰でも、冬場の軒下には近付かないように厳しく言われて育ちますよね。昔は一時期、危険であっても、積極的に落雪させることで建物の負担を除くと考えられて屋根は落雪型が当たり前でした。
 
しかし最近は三角屋根であっても屋根鋼板の進化で無落雪型の屋根が簡単にできるようになり、屋根の雪は載せておいて触らないことが住まいの常識になっています。
 
 

                               
もちろん積雪荷重(雪の重量)をはじめ建物の構造設計に関しては一般的な木造に多い簡易的な壁量計算ではなく、構造計算(許容応力度計算)を行って長期優良住宅の定める耐震等級2を満たしています。

 
「南幌まちなかの家」では従来の鋼板よりも耐久性と防水性に優れた、塩ビ系シートを用いることで、外観は無落雪、室内から見るとLDKを吹き抜けに、子供室を2階建てに拡大するべく特徴的なバタフライ型の屋根としました。
 
◆お知らせ
 
お待たせしました、「南幌まちなかの家」では9月よりオーナー募集を開始いたします。南幌暮らしを楽しむ家として、またお得感満載のモデルハウス案件として、みなさまのお問い合わせをお待ちしています。
         
お問い合わせ先
●価格&販売について ㈱アシスト企画    TEL:011-764-5150 担当:柳ゆかり 
 
●間取り・仕様・その他  山本亜耕建築設計事務所  TEL:011-671-8600

2018年8月7日火曜日

南幌時間



中央公園のジャンボ滑り台より”みどり野きた住いる”ビレッジを望む。遠くには夕張山地の連なり。緑豊かな素敵なまち・・今日も南幌時間が流れています。
 
 
 
 今日は久石譲なんていかがでしょう

2018年7月29日日曜日

新琴似の家 付加断熱工事

「新琴似の家」では付加断熱工事が始まりました。厚み14cmのグラスウール(以降GW)を、丁寧に手で充填して行きます。GWの性能を充分に引き出すためにはその角を潰さず丁寧に丁寧に入れること。もうこれしかありません。この充填工程が上手に出来ないと性能が充分に発揮できません。通常の家の約3倍のGWを使う300mm断熱の家の設計を始めて今年で10年目になりますが、まさにその価値を支えているのが丁寧なGWの施工なのです。

GWは北海道において最もポピュラーで安価な断熱材と言えますが、その半面、扱いが最も難しい材料でもあります。例えばGW以外の断熱材を用いた300mm断熱も多数設計してきましたが、その多くがGW特有の手間の大変さを何とか合理化したい。という意識がその背景にあります。もちろんそれぞれの工法とも特徴があってとても興味深いのですが、写真のピンク色のGWは、北海道の施工者の意見を取り入れて長年、改良を重ねてきたものです。地域によってGWのメーカーのシェアは異なりますが石狩管内だと、このパラマウント硝子工業さんのSUNシリーズが多いです。特徴としては、不安なく素手で触れること、形状安定性が良くて型崩れしにくいことでしょうか。

「新琴似の家」ではロシア製のKARVI社のサッシを使います。枠と金物はドイツの物を用い、ガラスはサハリンにある旭硝子で製作し輸入されます。国産の標準であるツバ付けではなく枠の内側からビスで固定する方式のためサッシの周囲に気密用のパッキンを先張りし窓を取り付けて行きます。 
全体から見るとこんな感じです。 窓下地の周りにぐるりと黒く見えるのが気密用のパッキンです。

こちらは付加断熱の足元。基礎との間にウレタンを充填して熱橋(熱の通り道)をしっかり塞ぎます。

こんな風に外側からGWを入れて行きます。
 
今日はCHICなnんていかが 

2018年7月27日金曜日

釧路の家 内外装工事

7/24(火)には「釧路の家」に行ってきました。内装のボードが貼られていて、外装の板貼りも進んでいます。室内では電気の配線がほぼ終った状態。

玄関先の独立柱は丁寧に養生されています。

居間の明るさを階段に落とすために取り付けられた縦格子。材料は唐松。

大きな屋根の下で空間がつながる「釧路の家」
 

タイベックに外装のための横下地(通気胴縁)を取り付けた北側の壁面です。

こちらが外装の貫板を貼り始めたところ。板と板の隙間は押し縁と呼ばれる捧をその上から打ち付けます。

こちらは窓上の通気層。黒い線が通気します。万が一壁に水が入ってもここから排水します。

敷地からは周囲の住宅街の様々な屋根が見えます。左側の黒い家が「フラットルーフ」と呼ばれるもの。2/100~5/100程度の緩勾配で雪だけを屋根上に留め融雪水のみを軒から地面に落とすことを意図したものです。しかし実際には雪もゆっくり動いてしまうので結局軒先に大きな雪庇が迫り出して軒が折れたり、落雪した大きな雪庇が窓を割ったりして、無落雪を目指した北海道の屋根としてはスッキリと問題解決とは行きませんでした。
 
次に右側の家の「スノーレーン」。従来の屋根とは反対に建物の中央に雪を集める方向の勾配が付いた屋根です。逆勾配ですからもう雪は軒先から外に落ちません。融雪水は屋根中央の水路に集められ、排水口から室内を経由して下水溝へ流されます。雪が落ちないためにこの形式の屋根は広く北海道で作られましたが、難点は排水口の詰まり。秋口や春先に枯葉やみぞれ雪で排水口が詰まると水は屋根をプールのようにしてしまい、2階の天井を浸水させてしまいます。そのために点検のための梯子が取り付けられましたが、1年に2回、住人自ら、屋根に登って点検をしてくれるのか?といえばそれも叶わず、無落雪ではあっても点検の欠かせない屋根というところがモヤモヤ・・・と言ったところでしょうか。

「釧路の家は」緩勾配ながら雪止めを付けたシート防水の無落雪屋根としました。まず従来の板金屋根の泣き所だった緩勾配での防水性は溶接されたシートが確保します。たとえ破れたとしても同じ材料を上から接着して簡単にふさぐ事ができます。元々水槽やプールのための材料なので板金に比べて非常に防水性が高いものです。自由に溶接できるということは、写真のように雪止めも簡単に一体化できるので、今までのように錆びたり腐ったりすることもありません。沿岸部である釧路は屋根の塩害対策が欠かせませんが塩ビ系のシートなら錆を気にする必要もないのです。こうして雪のみを屋根上に留め、融雪水を軒先の樋で受けて地面に落とすことで見た目は勾配屋根でも無落雪、雨だれ(冬は氷柱)ナシの屋根を作りました。
 
今日はモーツアルトなんていかが、大好きなクラリネット協奏曲・・最高だ!