2020年12月11日金曜日

南円山の家Web見学会 その2 室内編1階

玄関ドアを開けると正面に天井までの大きな引き違い戸。戸に貼った布は住まい手さんと一緒に選びました。

「南円山の家」は土地の都合で間口が狭く、玄関の横にシュークロークが充分取れません。そこで、写真の奥行き方向に玄関収納を持ってくることにしました。間口が狭くても暮らす以上はある程度の面積が必要です。そんな理由で「南円山の家」は間口に対して奥行きのある空間が必然的に多くなりました。

扉の高さは2.3mもあります。その右扉を開くと下駄箱のスペースが現れます。夏靴とは別に冬靴が必要なことは北海道の人間にとっては当然のことですが、それは雪のない地域に比べて靴の量が倍加することも意味します。

そんな理由でよく玄関にちょこんと置かれた下駄箱では到底足りるはずはありません。(笑)そもそもが地域の事情に合っていないのですから・・

反対側の扉を引くとコート掛けが現れます。コート類も靴と同様、軽めのウインドブレーカーから、スプリングコート、オーバーコート、厳寒期にはダウンパーカーと当たり前のように装いは変わります。北海道の人は衣装持ちが当たり前・・特にコート類の少ない家庭は少ないのではないでしょうか?(笑)

こちらはホールから玄関方向を見返したところ。これからの季節を想像していただければ分かるように雪を付けた靴で帰ってきても玄関内で雪が払えるように、スキーやスノボのメンテナンスや子供たちの雪だらけのヤッケを干すとか、お母さんの自転車なんかも置けちゃう広くて暖かな土間玄関です。

玄関ホールから入ると広々としたユーティリティー(以降UT)。洗面+脱衣+WC+洗濯+洗濯干し+クロゼット+機械室を兼ねる大きな空間です。

住まい手さんのご要望によりガス熱源の乾燥器も完備しました。

暖房と換気が充実しているので寒さやジメジメ感とは無縁のUTは北国特有の部屋と言ってよいでしょう。北海道以外の地域では非常に小さな空間ですが、冬が長く、室内干しの必要性が高い北海道ではこうした部屋が大活躍します。

こちらは南端の予備室からUTを見たところ。奥行きの長い間取りであることがよく伝わると思います。
こちらがガス熱源の暖房&給湯ボイラー。その左に見えるのは高めに付けられたハンガーパイプ。この高さだと足元に高さ60cmの衣装ケースが入り上には背広類が掛けられます。

ハンガーパイプは向かいにも用意されていて効率よく大容量の衣類が収納可能です。

左側の天井近くに見えるのが電灯盤、右側が通信盤。内部にルーターやWIFIの発信機を組み込むとスッキリ。すぐに家中でネットが使えます。

もちろん各室のTVと家庭事務をこなす場所までは有線LANケーブルも用意されています。
天井には取り外し可能な洗濯干しが下がっています。

こちらは浴室からUTを見返したところ。突き当りが南端の予備室です。入浴後の濡れた足で出ても床が傷まないようにタイルが貼ってあったり、一角がトイレとなっていて子育て中や高齢化にも配慮しています。

浴室のすぐ隣が寝室ですので、子育て中も、高齢化後も安心。従来、一般的だった玄関横の狭くて寒いトイレ、それも家に1カ所のみという設計は最近はあまりしていません。

こんなトイレを見て衝撃を受ける人もいると思いますがちゃんと二階には閉鎖型の個室トイレが用意されています。どうぞご安心ください。(笑)
こちらがタオル掛けにもなる温水ヒーターです。例えば一番上の段がお父さん、二番目がお母さんみたいに決めておけば、使用後のバスタオルだって暖かく乾いてフカフカ。

もちろん床近くには雑巾なんかを干してもよいと思います。

ヒーターは名門のPS社製。1972年札幌オリンピックの選手村は当初、温風暖房の予定でしたが、過乾燥と音のうるささから前年のプレオリンピックの際、来日したヨーロッパの選手団からクレームが出されました。

折角の冬季五輪を国際問題にするわけにも行かず・・急遽、輻射暖房への変更が検討されました。その際に製品を提供したのがPSさん。まさに信頼のブランドです。

UTの床を空けるとそこにはパッシブ換気の給気管と予熱ヒーターがあります。冷たい外気を床下で暖めて各室に配る。計画暖房の心臓部です。

床下のヒーターで新鮮な外気を暖めてUTに供給しますから、洗濯物はすぐに乾きます。過乾燥が気になる人はお風呂の蓋を開けてもらえば簡単に加湿もできます。
こちらは床下に隠された温水による発熱管。基礎廻りも非常に断熱性が高いのでこの程度の温水管で充分家中を暖められます。

こちらが浴室の隣にある主寝室。将来的にシングルベッドを両側に置けるようなレイアウトでスイッチ類や読書灯を配置しました。

壁はレッドシーダー(米杉)暖かみのある色合いが照明によく映えます。

こちらはレッドシダーの壁を背に見返したところ中央の壁上部にTV用のコンセントとアンテナを用意してあります。

ベッドに寝ながら壁を見上げるとTVが見える。そんなレイアウトです。(笑)

今日はBTSのダイナマイトをピアノカバーで
JICHAN PARK?君は最高だよ!