2025年7月26日土曜日

北郷の家 2025.07.26

 

性能向上改修「北郷の家」は主屋前面増築するアプローチの工事に取り掛かりました。

北郷の家は日本人にとって最も人気のある南側道路敷地。要は南側に道路が付いている敷地になります。そのため、道路と主屋の間に日当たりの良い庭を取りたくなります。

その結果何が起こるのかといえば・・道路から見てぐっと奥まったところに主屋を設けるという配置が鉄板と言いましょうかお約束となるわけです。

上の写真を見てもまさに道路から見てぐっと奥まったところに主屋が建っています。ちなみに道路境界からどのくらい奥まっているかといえば約14.5m。中型車の全長が約4.5m程度ですから3台分縦列ができるほどです。

こんなに車が自由に停められて日当たりの良い大きな庭もできると喜ぶのもつかの間・・これが降雪期だとどうなるでしょう?そう、その通り・・夏場は大満足の配置も雪が降ると広大な除雪が必要となります。この敷地の間口は約12m。ですので家の前の除雪面積は12×14.5=174㎡坪数に直すと約53坪、畳の枚数に直すと約106帖。仮に青空駐車と通路部分だけ除雪するとして106×1/3≒35(帖)到底毎日除雪できる面積ではありません。

そこで家の前にトンネル状のアプローチ空間を設け、その中を通り抜けて主屋に至る方法を考えました。降った雪の大部分はアプローチの屋根の上。その結果、住まい手さんはアプローチと道路の間のわずかな面積のみ除雪すればよいことになる。

一軒家は人気な反面、心配されるのが除雪労働の多さ。特に高齢化の進行とともにその大変さは増すばかりです。当事務所の設計にアプローチ空間が多いのもそんな理由からです。

横方向の配筋間隔を確認します。

こちらは縦方向の確認です。

アプローチの床は変形の少ないコンクリートの土間とします。

道路からの奥行きが分かる一枚です。

今日はChayのカバーサザンなんていかがでしょう