2018年2月26日月曜日

南幌まちなかの家 建て方開始

いよいよ始まった「南幌まちなかの家」の建て方。写真は「アシスト&山本組」の足場から見渡した2018年2月26日現時のみどり野きた住いるヴィレッジの様子。右から順に「晃和&山之内チーム」、「キクザワ&Saチーム」、中央で先行しているのが「武部&アトリエMOMOチーム」、そしてその左側に見えるテントが「アクト&アトリエO2チーム」。

建て方はアシスト企画さんの大工さん3名。棟梁の渋谷さん、職長の柴田さん、そして棟梁の息子さん。現在1階の柱及び2階梁まで完了。明日、明後日で小屋の登り梁まで進む予定。
 
2/28(水)の現地見学会にはスパン約5mの登り梁がメインディッシュ。大勢のご同業の前で恥をかかぬよう今日も再度、福永所長と打ち合わせ&打ち合わせ・・・・・うーん緊張してきた。(笑)

隅柱は105×150。四つ角に柱が建つと落ち着くのは、設計者の好み。

こちらは根太の落とし込み。最近は1階、2階、場合によっては屋根まで重たい厚物合板貼りが主流。だから大工さんは番手表を睨みながら二枚づつ抱えて梁の上を歩かなきゃいけない。そこで1~2階の低層部では45cm間隔、屋根のような高所では約23cm間隔に梁同士を根太でつないで足場を良くする設計とした。足場が良いと仕事がはかどるし、細かく入れた根太はそのまま天井となり下から眺めても綺麗。家の中に顕しの仕上げを1箇所でも作ると大工さんの意識が変わる。刻みはプレカットだけど、美しく組み上げるのは大工の仕事。大切な材料を足蹴になんてしたら、見上げた天井に証拠が残る。「おーい誰の足跡だ~」・・・みなさんきれいに頼みますよ!(笑)

こんな風に梁の間に根太を入れて行く。□105と違って羽子板金物もいらないし材料も軽くてげんのうで充分。敷き込む予定の構造用合板を背中に二人で分担して根太掛け作業。はかどる、はかどる(笑)。
こんな風に二階の居間の真正面に日が沈む。毎日美しい夕焼けを眺められるってことですが、反面、日射遮蔽も大変・・・
 
今日の帰りにFMで流れていた。テンションが上がってきた(笑)
今日はパワーオブラブ/ヒューイルイス&ザ.二ユース

2018年2月19日月曜日

発寒の家Ⅱ 板金工事

外装の黒い板金が葺きあがってきた「発寒の家Ⅱ」。雪の中、毎日板金屋さんごくろうさま。
 
冬場の工事で板金の伸び縮みがあることを見越して、通常の縦ハゼ葺きではなくて、さざ波加工された板材を用いています。0.35mm厚の薄い鉄板を使って壁を葺くとどうしてもボコボコとした歪みが気になります。もちろんそれも含めて板金の味わいなのですが、中には仕事の雑さ・・と取る人も多く、特にハゼの間が離れた葺き方の泣き所でもありました。従来は板厚を0.4mmに上げてみたり、吊り子と呼ばれるハゼの下地を長く連続させてみたり色々と工夫もしましたが、仕事的にはどんどん大変になりコストも増すので、最近は歪みを気にする住い手さんにはこのさざ波加工をお勧めしています。
 
意外にも、酪農王国北海道は開拓の歴史と同じくらい長い屋根板金の歴史を持っています。材料のコイルは道外から入れますが、それをさまざまな板材に加工する工場は道内に多く存在し、注文に応じて色々な製品を作ってくれます。北海道の建築家の中にはこうした地元の板金が大好きな人も多く(私もその一人ですが/笑)、個人の作風を示す存在になっていることもめずらしくありません。「ああ~○○葺きならAさんみたいな感じね~」なーんて私たちもよく使います。
 
下は1877年竣工の北海道大学(旧札幌農学校)のモデルバーンですが、菱葺と呼ばれる伝統的な葺き方で屋根を葺いています。
                              
棟飾りなんかも板金の手仕事・・今見ても凄い!
 
 
室内は内装下地がどんどん進んでゆきます。化粧柱はばっちり養生済み、天井を貼る前に各種配管、配線をしっかり確認しておきます。
 
今日はClean Banditなんていかが
 
 

2018年2月3日土曜日

発寒の家Ⅱ 気密測定

 本日は、「発寒の家Ⅱ」の気密測定。元々、気密測定には有利な外張り断熱工法ですが、どのくらいの数値が出るのか楽しみです。
整流筒の音は非常に静か。まずは一安心...

薪ストーブの煙突廻りの気密が難しくて何回か目張りを調整してC値が0.2cm2/㎡。あっけなく終了しました。

写真はめがね石廻りの漏気に手をかざすK主任。

実は私の現場担当はT所長、K主任ともに女性なのです。対応もきめ細やかで実に丁寧。施工図も、もの凄くしっかり描いてくれるので、なんだか悪い気がします。
 
今日は現場で働くみなさんにMONDAY MICHIRUを贈ります。
今週もごくろうさまです!https://www.youtube.com/watch?v=tVs39jxsIlA
 

南幌まちなかの家 脱型埋め戻し

2/1(木)の南幌の空は晴れ上がり、凍てついていました。外気温は日向でも-10℃・・寒い
 
上の写真は-10℃の大気の中で、運び込まれた砕石が湯気を上げているところ。
 
カーポートの束石等は凍上しないようにスカート断熱を徹底します。
スカート断熱工法設計・施工マニュアル http://www.hro.or.jp/list/building/research/nrb/koho/pdf/gijutu/skart_manual.pdf

福永所長の寝ずの給油作戦が実り、脱型直前までテント内の温度は+5℃を維持できました。残すは、玄関ポーチ等の土間コンのみ、二月の建て方に向けて順調に寒中コンクリート工事が進行中です。
 
火災の危険があるジェットヒーターをあえて使わず、一般居住用の開放型ストーブを4台用いたマイルドな採暖養生。小出力の熱源を基礎の各所に配置することでコンクリートの初期強度発現に大切な空気温度を+5℃以上に保ちます。出力の大きいジェットヒーターの方が台数も減り、給油も楽ですが基礎各部の温度を等しく保ちながらマイルドに養生することを重視した現場所長の選択です。 
こちらは屋外の散水栓。しっかりとスカート断熱を行い凍結に備えておきます。
 
堀返した土砂は完全に凍結し既に人力で崩すことは出来ません。写真は掘削土の霜柱。カチカチです。
 
建て方に備えて一本、一本アンカーボルトの台直しです。
 
こちらは水滴のまま水が凍っているところ
 
空気中の水分が松の葉で結氷しています。

今日はJAZZTRONIKなんていかが
https://www.youtube.com/watch?v=M6X1yATr-Tw

2018年1月29~30日


断熱建物の価値を家計の側面から見える化できるシュミレーションソフト「EBIFIT」(エビフィット)
を開発している、一社)ミライの住宅さんご一行が29,30と札幌に見学に来られました。

ミライの住宅HP http://miraino.org/

今までも見学会は何度か行って来ましたが、今回から少々趣向を変えて見学ツアーを工夫してみようと思いました。大切にしたのは「地域のリアルを伝えること」。やみくもに現場数を増やすのではなく、自分が暮らす北海道、札幌という地域社会の家づくりを分っていただくのはどうだろう?見学者は、(設計者+地域工務店+地域の材木店)さんとのことなので、共通の話題を比較できるようにすれば、より楽しんでもらえないだろうか?と考えました。

二日間の工程は下記の通り。(但し、山本担当分)

●1月29日(月)
12:30~ 昼食(スープカレー/地元の名店を用意)

13:30~ 「澄川の家2014」訪問(300mm断熱+大開口+パッシブ換気)

15:00~ 「北海道庁建築指導課」訪問(信頼できる作り手紹介&家歴保存のしくみ:
       きた住いる。30年掛けて育ててきた住いの地域仕様:北方型住宅、地域工
       務店&建築家による住宅街づくり(南幌、みどり野きた住いるビレッジについて)

16:00~ 「一財)北海道建築指導センター」訪問(断熱建物の建築確認+評価業務や
        住い手&作り手向けセミナーについて。

16:30~ 「一社)北海道建築技術協会」訪問 
        (全国発の断熱技術者資格BIS、各種断熱工事のテキスト&マニュアル販売)

19:00~ 懇親会(お寿司とetc/小樽)

●1月30日(火)
10:00~ 「旧荒谷邸」訪問 1979年(第二次オイルショック)竣工。壁:250mm、
        屋根:400mmの断熱を行った、荒谷先生(当時の北海道大学教授)
        の自邸。現在の住い手であるタギ先生より日々の暮らしを聞く。

13:00~ 「平和の家」訪問 (住い手さんから暮らしぶりを聞く。パッシブ換気の排気
        動力を体験。)
14:30~ 「発寒の家Ⅱ」訪問(現在、施工中の外張り断熱による300mm断熱の現場)

15:30~ 「YKKAP石狩工場」訪問 (石狩工場とは、生産体制、YKK430開発秘話)

18:30~ 「手稲温泉ほのか」懇親会 (温泉健康ランド、室内は全室暖房で浴衣で
        館内を楽しむ、一般的なお風呂の他に岩盤浴やマッサージ、エステ、食堂
        、読書コーナー、仮眠室等々・・)

20:00~  各自解散(送迎バスで近傍の駅まで)

                               
北海道庁建築指導課にて、道内の建築行政、各種プロジェクト(南幌みどり野きた住いるビレッジ、きた住いるメンバーによる家づくり、北方型住宅について・・・担当のS主幹より説明を受けるメンバー)                            

完全防備でJR小樽駅に降り立ったメンバー。この日は街中でも-5℃。寒い・・
 
翌日の荒谷邸は快晴・・っというか放射冷却現象でこれでも外気温は-7℃・・寒い
 
いきなりTシャツで現れたタギ先生。そのまま建物の外部から説明を開始・・笑えました。
 
 
室内に入るとなにかが?? ハタ ハタしている・・・
 
まじか!!真冬に蝶々が・・・この他にも屋根にはリスが住んでいたり・・・断熱は動物達にも人気なようです。(笑)
 
今日はみなさんにTOTOを一曲。また来てくださいね~(笑)