2010年6月10日木曜日

マンションリフォーム

今年も、現場が始まりました。まず最初は築36年のマンションリフォームです。リクエストは「高齢化に備えながら住んでいて楽しい提案をお願いします。」でした。床の段差を極力解消し、着座のライフスタイルを椅子掛けに変更し室内を使いよくレイアウトするつもりです。またこの現場は週2日間だけお手伝いに来てくれる松ちゃん初参加物件。普段は市内のショールーム務めの彼女。将来の夢のために休みの日は設計事務所の見習いとして頑張っています。まずは現地調査からはじまり、①現況の写真撮影、②室内の採寸、③現況の間取り図の作成、④現況の問題点の整理、⑤プランニング、⑥打ち合わせ、⑦訂正、⑧積算、⑨VE、⑩契約。その後は⑪工程表確認、⑫現場監理、⑬工場検品。と学校では体験できないものづくりの現場にとまどいながらも楽しそうな様子。所長は厳しいおじさんできっとたいへんでしょうが、これをよい機会にものづくりの楽しさを分かってほしいと思います。



施主の要望により敷居を外しバリアフリーにします。



巾木の下地がろくに入っていない。どうやって留めていたのでしょう??


施主とともに、時を刻んだ愛用の文机、座るのがすこし億劫になってきたのでテーブルに生まれ変わらせようと思います。


いつも、弊社の家具や什器を作ってくれる工場に検品に来ました。長年お互いの好みを知り尽くした仲間です。工期が2週間(解体も含めて)なので、決断や段取りは先先を読んで遅滞なくこなさねばなりません。


よい家具屋さんの条件は、図面がしっかり書けることです。実物と照らし合わせながら細かな打合せが続きます。




天井裏の様子、換気扇のパイプもぎりぎりです。特に日本のマンションは、ほとんど後から直すことを考えて作られていません。人も入れないのでパイプの寿命がきても、これでは天井ごと解体するしかありません。
36年前に比べて圧倒的に変わったことは、家電の増加。まったくコンセントが足りないので電気屋さんはたいへんです。薄い壁の中に、神業の数々で電線を通してコンセントやスイッチを増設してゆきます。

大工さんと、電気屋さんのコンビネーションでどんどん現場を進めます。