2016年9月24日土曜日

北広島の家 デイテール その三

U棟梁が見事に作り上げてくれた段付きの天井。北欧テイストが大好きな住い手さんのために吸音性に優れた有孔ボードを割り付けて作りました。天井の下に張り出して棚のように見えるのは間接照明のためのコーブ。ここにLEDの光源を隠し天井に反射させた光でLDKを柔らかく照らそうと考えました。これから日がどんどん短くなって夜の長い季節に入ります。特に北海道の晩秋は夜の長さが14時間以上にも及びます。そんなちょっぴり憂鬱な季節を楽しく乗り切るためでしょうか、住宅の設計を始めてキッチンの次に多いのが内照式照明のリクエストです。同じく要望の多い二階居間型の間取りの場合は吹き抜けが簡単に取れますからそれぞれの家に合わせて特徴的な夜の装いをデザインしています。
(*注:コーブは収納のための棚ではないので物を載せる場合は予め強度と落下防止の工夫が必要です。)
 

写真は「北25条の家2011」屋根を外貼り断熱にして梁の間に光源を吊り下げました。


写真は「宮の森の家2014」対面型キッチンの足元にフッライトを入れました。
 
写真は「西の里山の家2013」カーテンBOXの中に照明を仕込み力強い天井の垂木(タルキ)を照らそうと考えました。

こちらはバックヤードの食器棚
 

こちらは家庭事務に使える家族コーナーです。

階段の途中には窓が

大型のペンダントを吊るす腕木。
 
今日は大好きなバンプ!藤原君~最高です。(笑)

2016年9月21日水曜日

円山西町の家 外壁工事

U棟梁をはじめ大工さんの頑張りで外壁工事が完了した「円山西町の家」。外壁とともに窓廻りのデイテール(詳細)を見て行きます。写真は水切り廻り。外壁が色付くまではコーキングのグレーが目立ちますけどすぐに気にならなくなります。

こちらは北東角にある市内を見下ろすコーナーウインドウの水切り廻り。きれいな止め折の板金と窓下枠の腐れ防止のアルミカバーが決まって、とても現場製作には見えません。武田社長さすが!(笑)

従来は陸屋根と勾配屋根の端部は違えていましたが今回は極力端部を似た印象の納まりでまとめたいと思いました。

薄く跳ね出した軒裏に水が回り込まぬように板金で包みシャープな印象にまとめます。

大屋根と窓上の庇が同じ陰影になるように軒の跳ね出しを揃えています。

建物のコーナー部分に窓を開けて深く軒を跳ね出して、屋根面の表情に乏しい陸屋根に陰影や凹凸を加えようと思いました。
 
今日もJazztronikいいですね~(笑)

2016年9月18日日曜日

床下の除湿

 
ヒーターって暖房用途以外に除湿にも使えます。



最近急に涼しくなってきましたがみなさまいかがお過ごしですか。特にここ最近は夏がもの凄く蒸し暑く感じるようになりましたね。今日はOB、OGのクライアントさんに向けてのご案内です。

やっと暑さが過ぎた今の時期に短時間、床下のヒーターを入れて夏の間に床下に溜まった湿気の除湿をしていただくと床下がカラリと乾いてより快適です。加温時間は30分程度。温度は2℃も上がれば充分なのでぜひみなさま行ってください。灯油、ガスボイラーのクライアントさんは暖房回路をONにすれば今からでも行えます。またオール電化のクライアントのみなさんは暖房用融雪電力の開始とともに行ってください。 暖房シーズン前に床下をしっかり除湿しておきますと冬場の暖房の立ち上がりがよくなって暖まりやすくなります。また暖房費も抑えられますからぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。

今日はおせわになっているみなさまに大好きな曲をお贈りします。
Jazztronik https://www.youtube.com/watch?v=tTXhJ4-gsmI





2016年9月10日土曜日

北広島の家 デイテール そのニ 

 
ふと気が付けば秋の空・・・雨が多くなって、すぐに空気が涼しくなりますね。
今日の北広島は通り雨の後、少しだけ日が差しました。先日、無事に足場を解体して、工事は室内に移行。U棟梁の細やかさが光る室内各部の納まりです。
 
階段は蹴込板にパッシブ換気の戻り空気を吸収するスリットを設けました。階段の中は機械室になっているので中の照明がスリットから漏れて夕方はとてもきれいに見えます。

拡大するとこんな感じです。このスリットがダウンドラフトしてきた空気を吸い込みます。

壁の一部をフロア貼りとしました。

こちらは構造用の針葉樹合板を使った目透シ貼り。5.5mmのベニアを挟んで目地をきれいに通します。

こちらはお馴染み、白樺積層合板とその断面が美しく見えるように太鼓状に面取りした窓の下枠。

こちらはフローリングと構造用合板の取り合い部分。
 
今日は2CELLOSの二人・・こりゃロックだね(笑)


2016年9月9日金曜日

円山西町の家 気密測定1回目

本日、16:00より「円山西町の家」の気密測定を行いました。もちろん担当するのはお馴染みDr.タギ氏。超高気密住宅専用の小口径の整流筒を持ち込み、いざ測定開始!室内の空気を排出するファンが静かに回る。風切り音なんてぜんぜんしない。モーターの低く唸る音だけ。1回目でC値0.3cm2/㎡、多少のテープ増し貼りの後2回目でC値は早々と0.2cm2/㎡を記録。開始から僅か30分で充分な結果を得て全員笑顔で完了と相成りました。(笑) 
 
 
隙間は僅か24cm2。要は家中の隙間を全て集めてきても4cm×6cmということ。

面積で割ったのが相当隙間面積(C値)

今日は風もなくて、気密測定には絶好の日でした。数値もきれいに揃い隙間特性値も1.25と上々。1.6以下なので24cm2の大きな孔が集中してどこかに開いているのではなく、家全体に小さな隙間が平均的に散らばって存在していることを示す良好な状態です。

ちなみに「北広島の家」もC値0.2を記録。双方の現場の大工さんをはじめ関係者のみなさんに心より感謝したいと思います。こうした気密性の高さが断熱住宅の品質を上げ、建物の特性を大幅に改善します。パッシブ換気が成立するのも驚くほどシンプルな設備で暮らせるのも皆さんのおかげです。(笑) ありがとう!
 
今日はフラメンコギター やっぱパコでしょう!
 

円山西町の家 上棟式



9/4(日)は「円山西町の家」の上棟式でした。当日は仕事はお昼まで。縁起よく屋根の上に吹流しを上げて大工さんがきれいに現場の掃除をしてくれました。U棟梁、S職長、大工のSさん、Hさんそして現場をまとめてくれた武田社長。本当にありがとうございます。みなさんのおかげでとても心のこもった上棟式になりました。想えば今年は意外に雨が多く、厳しい工期との戦い。みなさんたちの頑張りに助けられてここまで来ることができました。

室内に宮司さんの祝詞(ノリト)が朗々と響き立派な棟札をいただきました。次に棟札を見るのは40年後か?50年後か?未来の設計者や棟梁たちに笑われぬよう完成までしっかりと現場を見たいと思います。
 
建て主さま、この度の上棟心よりお慶び申し上げます。また私も含め現場を労う機会をお作りいただきまして心より御礼申し上げます。引き続き、よい家となりますように精進したいと存じます。
 
今日はJAZZ・・・なんとかここまで来れて嬉しい!