2020年5月18日月曜日

宮の森の家Ⅱ 小屋廻り

本日はいよいよ小屋(屋根)の登り梁架け。家中で最も大きく重い梁を高所に架ける作業です。現場にはクレーンも入り、皆川棟梁の指示の元、緊張感が漂います。

どの順番で梁を上の足場で待つ棟梁と職長に手渡すのか、静かに安全に上を見上げながら限られた視界の中で正確に大工の手直にピタリと大梁を下ろすのか、足場上の大工二人の他に荷さばき役(中野所長)、そしてクレーンのオペレーターさん4人が息を合わせて作業を進めます。

そんなピリリとした現場の緊張感が動画から伝わって来ませんか(笑)
敷地内にクレーンを据えて見る見る屋根が出来上がって行きます。一気に家の形が見えてくるのでいつまで見ていても飽きません。

余談ですが北海道では大工職が足場の上で中心となって建て方を行いますが、本州の地域によってはとび職がクレーンを手配し大工から預かった柱と梁を組み立てて行くところもあるのだそうです。

そんな話を聞いて本州に就職した友人に「もし吊り上げたはいいけど・・加工が不十分でピッタリ入らなかったりしたらどうなるの?」と聞いたところ友人は「そりゃあ~足場の上で待つとびの親方に、組み立てられもしない材料を手渡した・・つーことだから大工の棟梁の面子に関わるよね~・・自分のみならず相手にも足場の上で恥かかせる訳だからさ~」とのこと・・なるほどそんな風に工種間の緊張感を上手に保つのだな~と感心しました。 
足場の上で指示を出す皆川棟梁。「ドリフトピン用意しておけよー。奥から手前に梁架けるからね~」、一同「はい!」、「中野さーん番手読み上げて~」、中野所長:「はい~次、2通りの、い~に間、上げまーす」・・・みたいな感じです。

クレーンの屋根がガラス張りなのが分かるでしょうか?ここから上を見上げて足場の上で待ち受ける大工さんの手元にピタリと梁を下ろす。オペレーターさんの腕の見せ所です。

写真はクレーンのクランプ(吊り上げる材料を固定する金具)を中野所長さんが受け取ったところ。 
そして次に上げる材料にクランプをセットして、大声で番手を伝えて荷揚げ開始です。

そのためには、どの梁が何番なのかしっかり吊り上げ前に種分けておく必要があります。上で待つ大工さんが2番、3番、4番と90cmづつ移動しながら効率よく仕事ができるようにです。

今日はシスタージェット・・うーん気持ちいい(笑)