2011年11月21日月曜日

未来の巨匠へ

山のふもとにある「宮ノ丘の家」。雪ですし、安全を考慮して今日の工事は早めに切り上げます。しかし遅くまで電気が付いています。ちょっと覗いてみましょう。

㈱剛建築工房のM主任がもくもくと現場の後片づけをしていました。最近の現場は材料の支給を工務店が行います。大工さんが必要な金物類や釘、消耗品の鋸の歯等も工務店が必要量を現場に用意する場合が最近では多いのです。M主任は入社二年目。一人前の現場監督を目指して毎日奮闘中です。現場員として最初に憶えることは現場での仕事の内容と順序です。では具体的にどうするのかというと、翌日大工さんが使う材料の確認や釘の分類、現場に納入された材料の養生や安全対策の徹底。といった地味な下仕事からスタートします。大工さんを雇い、工事管理者としてきれいで安全な現場を運営し、建て主さんに喜んでもらうために彼の努力は続きます。

建築の現場は、たくさんの工種の人々が出入りします。それぞれのスケジュールがぶつからないように、段取りよく交通整理を行うマネージャーが必要になります。次の日に雪が予想されるならば、現場を覆い、材料を屋根の下に入れて養生をします。また雪かきスコップが必要ならば会社の資材置き場から必要量を手配します。搬入路が凍って危険ならば、砂を一袋現場に入れて先にまいておきますし、荷揚げがたいへんならば朝一でユニッククレーンを段取りするといったように、これから現場が必要とし、消費するものを把握し作業工程を実際に体験することは、管理者にとって大切な、段取りの勘と機転を養ってくれます。目指すは「全体最適」の視点。部分にとらわれずに全体を大きく見渡せる目をもたねばよい現場にはなりません。ちいさな領域主義や縦割り感覚を捨て、大人のものの見方を若いうちから身につけること。現場監督とはそうした職業といえるでしょう。

頑張れM主任!未来の巨匠と呼ばれる日まで。

「生まれたときからずっと景気がよくないのでバブルが今一ピンとこないんです。」
と嘆くM主任に贈ります。


時代のキーワードは今にして思えば明るくパワフルなテクノ。
都会チックで知的なイメージの崎谷くんなんていかが?


小室哲也だって絶好調だぜ!

http://www.youtube.com/watch?v=LKEWlU4rkxc&ob=av3e