2025年7月30日水曜日

南幌まちなかの家Ⅳ 2025.07.30

北方型住宅ZERO「南幌まちなかの家Ⅳ」の足場が解体され建物の外観が見えるようになりました。道南杉の美しい外装と端正な縦格子が新たな風景としてみどり野きた住まいるヴィレッジに加わりました。

上の写真は午後遅く西日を受けている様子です(15:40くらい)。影の方向より写真の左手から太陽が当たっているのが分かります。実はこの家の居間は南西向き。理由はいくつかありますが・・その最大のものは、居間から中央公園と小学校が見えること。それ以外にも平原に沈む美しい夕日が楽しめる、花火が楽しめる、冬は午後まで日が入って暖かい等々・・敷地条件を最大限に生かすために南西側に開いた二階の居間はよいことが多いのです。

その一方で西日は低い角度で家の奥まで入ってきますから、特に夏場は室内が暑くなり過ぎぬように工夫が必要です。こんな風に書くとすごく簡単に聞こえちゃうんですけど/笑、実はそれが意外に難しくて・・大抵の家は残念なことにカーテンを閉めちゃいます。要は日射遮蔽優先・・その結果室内から外は見えず、せっかく公園に面したロケーションも生かせないばかりか、元気に下校してくる子供たちの姿も見えません。

今の時期、南向きの家の居間はたいていカーテンが閉まっていますからぜひ確認してみてください/笑。想定では・・日当たりよく庭や通りも見渡せて理想的だったはずが・・眩しい&暑い・・それ以外にも通りから覗かれる・・みたいなことが重なっただけで、せっかくの窓の価値の大半を失ってしまうのです。(南の窓、カーテン閉めたらそれまでよ/笑)

もちろんそんな風にならないよう考えたのが「南幌まちなかの家Ⅳ」高い建物が少ない草原都市なんぽろの街並みを二階から見渡す気持ちの良さに加え、縦格子は横殴りに家の奥まで入り込もうとする暑い西日を適切に遮りながら、通りから部屋の中を除かれる不安も減らしてくれます。その結果・・住まい手はカーテンを閉めることが減り、結果的に最高のロケーションを生かした暮らしが満喫できるという訳なんです。

せっかくゆっくりと、なんぽろ時間を楽しみに越してきたんだから、昼間くらいカーテンなんて閉めないで、のびのび暮らしを楽しんでほしいと思います。

左の煙突が薪ストーブ用、中央の二本が通年型パッシブ換気の排気用煙突です。風資源が豊かな南幌町だからこそ、自然エネルギーを生かして通年、計画換気を行おうと考えました。

分厚い壁の断熱で窓が壁より引っ込むので、かなり彫りの深い印象になります。日本の一般的な家は壁より窓枠が出っ張るのが普通。窓の位置なんてちょっとしたことですが、意外にも陰影豊かな外観に変わります。
今日はオリジナルラブ・・外は暑いけど音は涼し気


2025年7月26日土曜日

北郷の家 2025.07.26

 

性能向上改修「北郷の家」は主屋前面増築するアプローチの工事に取り掛かりました。

北郷の家は日本人にとって最も人気のある南側道路敷地。要は南側に道路が付いている敷地になります。そのため、道路と主屋の間に日当たりの良い庭を取りたくなります。

その結果何が起こるのかといえば・・道路から見てぐっと奥まったところに主屋を設けるという配置が鉄板と言いましょうかお約束となるわけです。

上の写真を見てもまさに道路から見てぐっと奥まったところに主屋が建っています。ちなみに道路境界からどのくらい奥まっているかといえば約14.5m。中型車の全長が約4.5m程度ですから3台分縦列ができるほどです。

こんなに車が自由に停められて日当たりの良い大きな庭もできると喜ぶのもつかの間・・これが降雪期だとどうなるでしょう?そう、その通り・・夏場は大満足の配置も雪が降ると広大な除雪が必要となります。この敷地の間口は約12m。ですので家の前の除雪面積は12×14.5=174㎡坪数に直すと約53坪、畳の枚数に直すと約106帖。仮に青空駐車と通路部分だけ除雪するとして106×1/3≒35(帖)到底毎日除雪できる面積ではありません。

そこで家の前にトンネル状のアプローチ空間を設け、その中を通り抜けて主屋に至る方法を考えました。降った雪の大部分はアプローチの屋根の上。その結果、住まい手さんはアプローチと道路の間のわずかな面積のみ除雪すればよいことになる。

一軒家は人気な反面、心配されるのが除雪労働の多さ。特に高齢化の進行とともにその大変さは増すばかりです。当事務所の設計にアプローチ空間が多いのもそんな理由からです。

横方向の配筋間隔を確認します。

こちらは縦方向の確認です。

アプローチの床は変形の少ないコンクリートの土間とします。

道路からの奥行きが分かる一枚です。

今日はChayのカバーサザンなんていかがでしょう


2025年7月25日金曜日

夏に食べたいトマトサラダ

 

毎日暑いですね~今日なんて外は37℃・・・溶けそうです/笑。
本日はトマトがたくさん採れたので冷たいトマトサラダなんていかがでしょう/笑

①トマトは一口大に切り器へ(トマトの種が苦手な人は横二つ割にして種を除く)


②一つまみの塩を振り(アレンジしたい人は塩の代わりに白だし、うま味志向の人は塩の他に味の素を二振り程度)

③オリーブ油(なければサラダ油+少々のおろしにんにくを加える)を大匙二杯程度

④生のバジルを手でちぎって加え(なければ乾燥バジルでもOK)大匙で軽くかき混ぜてトマトの表面がうっすら汗をかく感じになったら食べ頃です。

⑤トマトが冷たければそのまま、冷蔵庫で15分程度冷やしても美味しくいただけます。
 (注:写真は昨年とれた乾燥バジルを加えています)

味変アイディア:上記の②の工程 塩を砂糖又はアイスコーヒーで使うガムシロップに変えてみてください。もちろん甘味は各人の好みで(あっ!砂糖の場合はにんにくはナシでね/笑)

今日はイタリアっぽくAlessandra Amorosoなんていかが


2025年7月22日火曜日

南幌みどり野0カーボンヴィレッジ 2025.07.22

 

本日より「南幌の家ZERO」にて北総研さんによる壁面PVの発電量と室内の温湿度測定が始まりました。真夏のデーター収集は特に貴重。北側リビング&大開口をモデルに実測&解析を進めて頂きます。

本日の南幌の外気温は35℃。屋外にいるとものすごい暑さ。その一方で室内は冷房能力4Kwのエアコン一台で快適でした。あらためて住まいの高断熱&高気密化が冬のみならず夏の冷房にも効果抜群なことが分かります。

事務所を始めた1998年当初は暑さに真剣に取り組む日が来るとは思いもしませんでした。週間天気予報によれば明日から特に十勝地方は猛暑とのこと・・帯広の予想気温は39℃とのことですからどうぞお気をつけて。


今日は弓木ちゃんのギターで行きましょう


南幌まちなかの家Ⅳ 2025.07.22

 

北方型住宅ZERO「南幌まちなかの家Ⅳ」は壁の押縁に移行しました。本日は屋外の気温は35℃、非常に暑くなってしまった北海道です。

縦張りにした貫板同士の隙間を棒状の押縁でつないでゆきます。

こんな感じで、幅30mm×厚み18mmの押縁が約10cm間隔で縦に並ぶことで壁の耐久性を高め、特徴的な陰影を外壁に与えます。

今日はトミーヨハンセンでABBAのカバーなんていかがでしょう


2025年7月21日月曜日

畑づくり 2025.07.21

ここ数年、すごく夏が暑くなった北海道ですが・・そのおかげで畑の野菜は二週間以上収穫時期が早まりました。正直、本州の適期とあまり変わらなくなりつつある今日この頃です。

こちらは、お客さんに大人気のバジルの株。枝ごと数本切って葉をつけたまま配ることが多いのですが、その芳醇な香りはすっかり夏野菜の定番。ハーブの人気も断然NO.1です。

 

こちらはシシトウ。暖かさと雨が好きで、今の時期はどんどん実を付けます。フライパンで簡単に炒めて塩コショウでもよし、炒めたフライパンにポン酢を注いで簡単な煮びたしのようにしても美味しくいただけます。

シシトウは適期が長い野菜なので秋になって実が赤く色づくと乾燥させて、辛みを抑えた香り豊かな唐辛子として使うのもいいと思います。乾燥したシシトウは辛みこそマイルドながら香りはしっかりありますからペペロンチーノの鷹の爪の代用にピッタリです。

また乾燥したものをミルで引くと粉唐辛子になりますから自家製キムチに相性抜群、唐辛子の香りは好きだけど辛味は苦手という人のお蕎麦やおうどんの薬味にどうぞ/笑

こちらは大葉(青じそ)・・雨の後にはたくさん新葉が出ます。もちろんお刺身やお寿司の飾りに使うのもよいのですが、お薦めは醬油漬け。各人お好みの濃さの酢醤油を作りその中に洗った大葉を漬けてタッパなんかに保存しておきます。

自分のレシピは醤油1(100cc)に対して同量の水(100cc)で割ったものに、適宜酢を入れ、砂糖を小さじ山盛り1杯を加えて一度沸かし、塩味を調整後、ごま油を加え冷やしたタレに漬けて完成。1時間くらい漬けて食べられるようになります。最後にすった白ごまをたっぷり加えるのも美味しいです/笑。

ぜひ炊きたてご飯と一緒にどうぞ!

中玉トマトとシシトウです。

今年は定番の中玉トマトもさることながら長粒種のミニトマトも出来がいいです。シンプルにフレッシュトマトのパスタは美味しいです。

①:トマトはへたを取って適当にざく切りにしておく。少し多めのサラダ油(大匙2杯くらい/可能ならオリーブ油)でつぶしたにんにくを軽くきつね色になるまでじっくり炒める。

②:①の中に切ったトマトを投入。パスタのゆで汁(塩味は1%又はお味噌汁の塩味くらい)をお玉1杯分加えて少し煮たら一旦終了。パスタはゆで上げ1分前に、直接茹でている鍋から②に移し、強火で煮たてながら1分少々かき混ぜながら煮絡めます。

煮詰め過ぎたら再度ゆで汁を足しソースの濃度を調整。アルデンテの内に盛り付け、上に手でちぎったバジルをのせて召し上がれ!

今日はボサノバでも



北郷の家 家具選び2025.07.19

 

本日は着々と完成に近づく性能向上リフォーム「北郷の家」の住まい手さんと一緒に匠工芸さんへ。

運よくセールイベント中でしたのでお値打ち品も多数。いつも丁寧な接客で大人気の桑原社長と一緒に実物を試しつつ家具を選びました。

このブログを書き始めてもう16年にもなるのですが・・良かったなあと思える点は地域の生産者と住まい手さんをつなげられたことです。

例えば・・美しい白樺材の階段やフローリングを供給してくれる瀧澤ベニヤさん、毎回最高のオーダーキッチンを作ってくれるクリナップの石川さん、そして旭川家具の老舗である匠工芸の桑原さんもまさにその中の一人。自分の目指す家づくりって、つくづく地域のモノづくりが詰まったデパートみたいだなと思います/笑。

ソファの特徴や座り心地について説明する桑原社長。
「このソファ、実は座面のクッションが簡単に分解できて洗濯や修理、部分交換も簡単にできます」傷んだところだけ洗ったり修理したりしながら末永く使って欲しいとのこと。まさに簡単にゴミにならず世代を超えて使えることは、自分の目指す家づくりと同じ。

こちらは日本人の腰の位置と座り心地に徹底的にこだわった一脚

美しく曲木され、座と腰の位置関係はまさにピッタリ。繊細なのに堅牢で一生使えます。

こちらは前々から個人的にも興味を持っていたウッドペッカーという椅子。仕事用と安楽椅子の機能が一体化したもので、近年のパソコンを主体としたデスクワークにフォーカスした作り。すごく惹かれます。

こちらは素敵なラウンジチェア。居間の中に椅子という自分の場所を持ちたいという趣向は根強い。窓辺やストーブの炎が見える位置に置きたい。

すごくシンプルなのに座り心地最高なダイニングチェア。

こちらは籐を使った北欧のデザイナーの作品。ベンチにもお昼寝用の寝台にもなるという発想が実にユニーク。

当日は小雨が降ったり止んだりでとても蒸し暑い一日でした。

毎日・・暑いので今日はサルサにします/笑


2025年7月17日木曜日

南幌まちなかの家Ⅳ 2025.07.17

 

北方型住宅ZERO「南幌まちなかの家Ⅳ」に道南杉の外装が貼られて行きます。自然の色ムラが生き生きとした表情を見せてきました。

向かって左端に見えるのが薪ストーブの煙突です。漏水対策と屋外から煙突掃除ができるように煙突は壁抜きとしてあります。

南東側の壁面は貼り終わりました。明日は南西側の壁面その他を貼って行きます。早く外装を貼り終えて、別棟のアプローチ工事に進みたいです。

今日はシティーポップの名曲行きましょう



北郷の家 2025.07.16

 

足場を解体した北郷の家です。これから物置とアプローチの増築に移ります。完成するとアプローチ空間をトンネルのように抜けて雪に当たらずに主屋にアプローチができるようになります。

既存のアスファルトを解体し基礎工事を待つ状態です。

室内はグラスウールがほぼ充填し終わった状態です。


床のフローリング張りはほぼ完了し、この後はボード貼に移行する予定です。

今日はニューシネマパラダイスなんていかがでしょう。

2025年7月12日土曜日

南幌まちなかの家Ⅳ 2025.07.12

 

北方型住宅ZERO「南幌まちなかの家Ⅳ」は外装に道南杉を貼り始めました。赤身の強い温かな木肌は数年でだんだんにグレーに変色し周囲の景観に馴染んでゆきます。

よく「木の外壁は傷み易いとか腐る」という人がいますがその多くが事実とは違います。
適切な貼り方をすれば意外にも現在主流のサイディング外壁より遥かに長持ちです。
 
外壁に使う材料は主に赤みの強い道南杉か白肌のエゾマツ&トド松ですが、外壁用に特別に選別された高価な材料は使っていません。

っというか・・あえて一般流通材を使います。理由は簡単で、過去から現在まで調べた上で、いつの時代も手軽に入手可能な(だった)材料が長い目で見れば一番、住まい手に取って負担が少ないと思うからです。

当事務所が外装に使う一般流通材は「貫」(ヌキ)と呼ばれるものですが、道内では寸法が幅105mm×厚み18mmで長年規格化されてきた材料です。主な用途は遣り方出し、仮囲い、仮筋交、板塀、板壁等々・・多用途材として道内の木材市場ならどの地域にも標準的に流通していますし、使わない木造現場はむしろ珍しいと思います。

こんな風に、ありふれた材料である貫材をちょっと現代風に縦張りすることで印象はすごくモダンになります。一枚の幅が10.5cmなので、将来、割れたり傷んだとしてもその部分のみ補修が可能。時代を超えて一般流通してきた材料なので将来的な在庫やモデルチェンジに縛られるガルバリュウム鋼板やサイディングのような心配はありません。

7年経過した「南幌まちなかの家Ⅰ/2018」ですが、数年でこんな風に緑豊かな周囲の景観に溶け込んでしまいます。基本的に外壁は割れたり傷んだところのみ修理して塗装の塗り替え等の定期的なメンテナンスは不要です。

こちらは玄関の軒天井を見上げたところ。壁の中に105mm厚の高性能GWが充填され、その外側に185mm厚の付加断熱が来ますから合計の厚みは290mmとなります。

こちらは窓下の板金水切り。全て職人仕事ですが、とてもきれいに納めて頂いています。北海道は板金屋根の歴史が長いこともあって腕の良い板金職人さんが比較的多い地域です。まさに地域に根付いてきた技ですね。

今日はダウンタウンなんていかが・・VoはEPOでも山達でもなくバンアパ・・演奏も最高だけど、この頃のJ-POPってそもそも秀逸すぎる!


2025年7月8日火曜日

北方型住宅ZERO 南幌まちなかの家Ⅳタイムラプス

ネオス建築さんがタイムラプスを作ってくれましたのでリンクを貼らせていただきます。ぜひ家ができて行く様子をお楽しみください。


南幌まちなかの家Ⅳ 建て方

https://www.instagram.com/p/DK-_ETbTXH5/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==


南幌まちなかの家Ⅳ 屋根下地&外張り断熱

https://www.instagram.com/reel/DLRGewRyIo3/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==

南幌まちなかの家Ⅳ 屋根防水

https://www.instagram.com/reel/DLi4X7QSnYC/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==


南幌まちなかの家Ⅳ 玄関ドア取り付け 

https://www.instagram.com/p/DL07_sJzdoc/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==


今日はあのマネスキンのヴォーカル、ダミアーノなんていかがでしょう




南幌まちなかの家Ⅳ 2025.07.07

北方型住宅ZERO「南幌まちなかの家Ⅳ」は予定通り東西南北4面の付加断熱が完了し、白い防風&透湿シートで被われました。また北面には家の顔となる袖付きの庇も完成し、もう少しで外装材を貼り始められる工程に達しました。

こちらは南西側の写真。特徴的な片流れの屋根型が出現しました。

こちらは南東側よりの写真。跳ね出された二階が分かるアングルです。

こちらは北東面の袖付き庇です

同時給排レンジフードの給排気口のために庇と競り合う部分は抜いてデザインしてあります。給気も排気も冬場の風下側に来るので逆流の影響が少ないように考えました。

 

庇の下の窓を守ります。

今日はサンボマスターなんていかがでしょう