2021年6月1日火曜日

南沢の家 外壁気密化工事

 ●30年前の感覚で・・”きれいに充填?”したGWでは効かない。

●土台と均しモルタルの継ぎ目は全周36.4mに渡って丁寧にシーリングを行う。

●構造補強した躯体の上から防湿レイヤー+断熱レイヤー+防水&透湿/通気レイヤー+仕上(防水)レイヤーの順に再建し屋根と壁を一筆書きのように連続させる。同じ層(レイヤー)構成で垂直に立てれば(壁)、水平に寝かして仕上を防水に変えたものが屋根と考えます。

●防湿フィルムには特に念入りにタッカー孔をテーピングします。理由は相手にするのが水蒸気という極小の分子だから。もう一つは室内側に防湿層がない外張り断熱なので気密試験時には防湿シートは既に断熱に覆われていて、直しようがないからです。

当時の感覚で充分きれい?に充填したGW。実際に効いていませんし、グラスウールに吸湿させることの怖さがよく分かります。壁内で湿ったグラスウールに囲まれた室内で暖房しても暖房エネルギーはまず湿ったグラスウールを乾燥させることに使われてしまい効率が中々あがりません。断熱材は乾いた状態で使った方がよいと思います。また古いGWは廃棄物削減の観点から壁内に存置しますが、躯体内部に腐れ等がないことは外部から既に点検済みです。

土台とその下の均しモルタルの隙間に丁寧にシーリングをします。

下屋屋根の防湿フィルムと壁の防湿フィルムとの接続部分・・いわゆる脂っこい部分。防湿フィルムを増し張りし連続させます。

タッカー孔は本当にマメにテーピングで潰します。相手にするのが水蒸気分子という極小のもので、その透過能力は傷のないビニール自体でも100%防ぐことはできません。


今後は壁班と屋根班に分かれ壁は付加断熱下地作り、屋根は防水工事を進めます。