みなさんは完成後、自宅建設に使用した図面や各種の届け出の控え等々どうやって保管していますか?重要書類なのは分かるけどガサバるしいつも使うものでもないので本棚に入れっぱなし・・あれれ忘れちゃいました・・なんて不安ですよね。今日ご紹介するのはそんな時に便利な北海道のクラウド預かりサービス「きた住まいるサポートシステム」です。
新築は完成後すぐに既存ストックに変わる。そもそも30年後、40年後に一体それがどういう家なのかが客観的に示せないと、果たして良い家か否か?なんて証明しようもない。自分やもしかしたら住まい手さんだってもうこの世に居ないかもしれないんだから・・保存するって深いテーマですよね。でもこんな風に既存住宅の中味がまとめられていたら便利ですよね。
こちらが「北方型住宅基準」への適合状況を示した「住宅ラベリングシート」の2ページ目。「北方型住宅」とは単なる断熱性能基準&達成住宅ではなくて、30年以上に渡り地域の住まいが経験してきた必要性を満たす設計仕様の住まい。その詳しい中味が「技術解説書」です。
「北方型住宅技術解説書」https://www.kita-smile.jp/north2020
最近、築30年以上の木造建物の耐震&断熱改修をあえて取るようにしている。新築ならほぼ竣工までが見通せるようになったけど・・大規模改修は正直まだ分からないことが多い。その中で見えてきたことは「図面の乏しさ」・・当時の図面は確認申請の副本が残っていれば良い方で図面も実態を必ずしも反映しているとは限らず届け出専用のものも多い。そこで実測と合わせて薄くなった当時の青焼きを見ながらCADデーターに起し直すという地味な作業が発生する。要は既に・・印刷物で設計できる時代ではないのだ・・正直、青焼きやコピーをスキャンして各種のCADデーターに自動変換してくれるシステムがあったら100万金出しても欲しいくらい。特にRCのMS等モノが大きくなるとこのトレース作業だけでかなりの手間となる。そこで以前は電子的印刷物すなわちPDFしか保存できなかったシステムにCADデーターの保存も可能となるよう改良されている。その様子が写真・・仮に数十年後に改修を依頼された設計者は最初からCADデーターを手にすることができるという訳・・お~い!未来の設計屋さんよろしく頼むぜ!(笑)
ちなみに「きた住まいるサポートシステム」に「桂岡の家Ⅱ」のデーター保管が完了すると送られて来るのがこの保管書。私たちも建てて終わりではなくて、次の世代に仕事(図面や情報)を引き継ぐことや、今の住まい手が未来の住まい手(買い手)に良質なストックである旨、客観的に示せるお手伝いをしないとですね。
こちらがその預かり料金表。まずは30年間のお預かりで3万円以内というのは十分にリーズナブルと思うけどみなさんはいかがでしょう?(但し図面等UPロード代金は別途)