2019年9月9日月曜日

大人気「南幌町みどり野きた住まいるヴィレッジ」第二期開始

南幌町みどり野きた住まいるヴィレッジの第二期分譲が始まります。

https://www.replan.ne.jp/articles/11941/?fbclid=IwAR0kvA1EiDzQkis_oljzY9-zG_JFo5Z5kOjKYIgDgj5vCSD8sEhthJ_IxL0

詳しくは上のリンクを貼っておくのでぜひご覧ください。
ここではこのプロジェクトの特徴をダイジェストでお伝えします。

1:地域工務店と地域の建築家の協働による家づくりです!
性能とデザインを両立した住まいが手に入ります。

2:価格に関わらずヴィレッジには性能基準があります。(詳しくはリンク参照)「うちは予算がないから断熱なんて最低にしかならないんだろうな~」という心配は無用。ヴィレッジには独自の性能基準があってそれを下回る性能の家を建てることはできません。

3:きた住まいるメンバーが設計と施工を行います。
設計を担当する建築家も工務店も「きた住まいるメンバー」です。この「きた住まいるメンバー、建築家なら建築士、工務店なら建設業の許可と言った最低限必要な資格や登録はもちろんのこと、BIS(ビルディング インシュレーション スペシャリスト/断熱技術者)と呼ばれる断熱・気密・計画換気・計画暖房に関する専門資格と国が義務付けた住宅省エネ技術講習会の受講者がメンバーとなります。

きた住まいるメンバーとは?  https://www.kita-smile.jp/member

BISとは?          http://hobea.or.jp/bis/

住宅省エネルギー技術講習会  http://www.do-ba.net/info/wp-content/uploads/2018/10/8e6884c6783cc5aaeb2fef90294c0e3c.pdf


4:住宅取得に当たってはさまざまな優遇施策が用意されています。
正直言って、札幌の郊外の住宅地を探しているのなら、手厚い補助と移住に前向きな南幌町をお薦めします。安価な土地価格や購入に関わる様々なインセンティブ、住まうまちとしてのインフラの充実度は非常に恵まれています。
支援制度の紹介 https://www.kita-smile.jp/kitasmilevillage







2019年9月6日金曜日

野幌の家Ⅱお引渡し

本日は午後から「野幌の家Ⅱ」のお引渡しでした。3月から丸々半年。ついに完成!・・・ほっ・・

「チーム野幌Ⅱ」のみなさん!小川さん、貝塚さん、佐山さん、クリナップの石川さん、匠工芸の桑原さん、新宮商行の瀧川さん、瀧澤ベニヤの瀧澤さん・・・そして現場をまとめていただいた飛栄建設の松田所長さん、U棟梁・・本当にごくろうさまです。

オーダーキッチンを担当していただいたクリナップさんの取説。いつも本当に丁寧な仕事をありがとうございます。

タイルと見切りとクロスの取り合い・・・いつものように基本的にタイルのネット貼りはナシ・・全て一枚一枚割付・・端部の役物もナシ・・・飛栄建設さん本当にありがとうございます。
北海道産ニレ材のフロア・・・瀧澤べニアさまありがとうございます。虎杏がワイルドで住まい手さんにとても気に入っていただきました。

住まい手さんのご要望・・・気軽に掘りごたつ(笑)。こちらも見事にU棟梁に作っていただきました。ありがとうございます。

おっ!基礎断熱ならではの手軽さで掘りごたつ・・・ふっふっふっ・・鍋の季節は足元のコンセントが大活躍(笑)

おおっ!

お見事!パチパチパチ・・

超硬質セラミックの天板にエコシラ合板(白樺積層合板)の扉
タイルは住まい手さん好みの翡翠色

床の換気ガラリもピシッと


開けると網戸用ネットが貼ってあります 

あらためて最新の一種換気をEU品質で使ってみようと思いました。結果はなかなか設計も大変・・・でもすごく静かで各種機能も凄く進化していてびっくり。

もう国産には戻れないかな~(笑)まあ・・大口径スパイラル配管の設計と施工が命ですけど。

こちらはリモコン。例えばリフレッシュモードは日常の窓開けのように大量の外気を導入してスッキリしたい時に使うモード。もちろん外気温と室温を比較して熱交換が不合理な夏場は熱交換を自動キャンセル。冬場は古臭い電気デフロスター(熱線)なんて使わないで勝手にバイパスモードに切り替わり熱交換素子の結露を防ぐ。もちろん結露水用にドレンは完備、薪ストーブを焚きたい場合は着火時に大量の空気が必要なので一定時間給気量を増量・・もちろん今書いた機能はほんの一部でそれらの組み合わせや実行停止をスマホにて外部より遠隔操作可能・・等々・・あんま言いたくないけど進んでます・・

丸ヨイケウチの小川さん、そしてスパイラル配管を担当していただいたカイヅカ電気の貝塚さん、ありがとうございます。

でも・・これって完全に窓を否定してない?(笑)・・ 
天井のRAグリルも照明ラインに合わせてピシっ!とね(笑)風切音はとっても静かです。

こちらはエコシラ合板で作ったトイレのキャビネットカウンター。強度のあるエコシラの天板に手すりを彫り込み加工。U棟梁ありがとうございます。 
こんな感じで掘り込み部分にまで握りやすいように太鼓面取り・・恐れ入りました。
本日は昨年の胆振東部地震からちょうど一年・・・全道ブラックアウトの教訓から、普段使いできるPVシステムを導入。まちの巨匠、佐山さんは元大手電機メーカーのアイディアマン。身近な電気部品で予算に応じた自家発電システムを設計製作してくれます。

想えば・・去年このシステムが付いていたらなあ~

最後にまた新たな挑戦の機会を与えていただいた住まい手さんに心より感謝申し上げます。今までお待たせして申し訳ありませんでした。そしてこれからもよろしくお願いいたします。

本年二軒目のお引渡しが完了。今はホッと一息・・・明日は道東からお客様。

また来週から頑張りまーす!(笑)

今日はスティングでも聞いてワインでも飲むことにします。





新琴似の家Ⅱ 外装工事

14cmの付加断熱の上にタイベックを貼り、エアホール加工をした通気胴縁を横方向に貼り終えた「新琴似の家Ⅱ」です。

ここまで到達すると大工さんは外部班と内部班に分かれて外装の木貼を進めつつ、内部の工事を続けます。

そして室内側の気密&防湿ビニールが貼れた状態で第一回目の気密試験となります。 

先日、気密測定は完成時1回のみ!という作り手の方とお話ししました。専門的にはボード気密と申しまして内装用のボードで気密&防湿ビニールを挟み付けることで気密が完了する!という考え方です。

もちろんそれであっても必要な気密性能が確保できるのであればかまいませんが、漏気を発見してもその原因は内装ボードの向こう側ですから、位置を特定することも、まして漏気部分を目視確認することも出来ないわけです。

要はとりあえず今回も必要な気密は出ましたー・・・しか分からないわけ・・

なので設計側、施工側の弱みを自覚することはできず、もちろんスキルUPにもつながらないのです。

そんな理由から当事務所の現場では必ず気密&防湿ビニールが目視できる状態(修理可能な状態)で1回目を行うようにしています。

 こちらは構造用合板を下地にした水切りの様子。白いタイベックを先行させてその上から取り付けます。
こんな風に端部を立ち上げて更に止水&防水します。

こちらは窓上の通気層の出口。窓が室内側に引っ込むことで通気層からの排水を妨げない工夫です。

北側斜線に配慮しつつも・・南東側の光を当てにしている右隣りの二階リビングに配慮するために屋根の勾配と高さを決めている。

300mm断熱を続けたこの10年間で、超断熱化することにより室内の加温を目的とする日射量はかなり減らせること、従来のように可能な限り南側の窓を大きくする副作用として明る過ぎ、暑過ぎ・・といった問題に対処するために外付けブラインドをはじめとする対症療法が場合によっては過大になり過ぎることが分かってきた。

超断熱化は例えば、大開口部による積極的な南面採光のような従来の設計常識も大きく変えつつある。

その分、同じ敷地内での計画(間取り)の自由度は高まりこんな風に自分の受け取る日射量をあえて減らして周囲への配慮に振り分ける余裕も生まれてくる。

今日はリヒターのバッハなんていかが


2019年9月5日木曜日

野幌の家Ⅱ 家具工事

昨日は、旭川の匠工芸さんが製作家具を届けてくれました。美しく作り込まれたナラ材の丸テーブルや椅子たち。二代目の桑原専務自ら組み立てていただきました。

想えば独立後10年以上のお付き合いに・・専務とは過去にもいろんな現場で仕事をさせていただきました。




竣工検査も終わりお引渡しを待つばかりとなった現場も、家具が入ることでぐっと暮らしの雰囲気が上がります。

「㈱匠工芸」さんと言えば今や旭川家具屈指の工房として有名になりましたが、その広葉樹を加工する高い技術で、いつも当事務所の床換気ガラリを作ってくれています。

広葉樹の大きな市場がある道北圏。身近に手に入るナラやタモ、チェリー、ウオールナット、カバ、ニレ等を幅加工する際に出る端材を再利用し作られるので、ガラリの羽の色味が一枚一枚異なるのです。

この換気ガラリに各棟梁たちが枠を加工し裏に網戸ネットを貼って基礎断熱に欠かせない床下と床上の通気を図るための床換気ガラリが完成します。

以前は樹脂メーカー製の味気のないものを使っていましたが2011年以降は全てこの床ガラリに切り替えました。

養生した床の上でテーブルを慎重に組み立て、裏までよく拭いて・・・

足の裏には座りのよいように、音が静かなようにフェルトを貼ります。

この🍙型の手摺は、前に体重を預けると作業用の椅子として、座面に体を預けると安楽なロッキングチェアとして機能する優れもの。オリジナルのデザインは北欧のデザイナーですが大きさや各部の作りを日本人向けにリデザインしてあります。

こちらはパウダールーム用の椅子。匠工芸さんオリジナルのデザインですが、それこそ膨大な試作の末にたどり着いたシンプルな構造と背のアーチとその断面。座面はもちろん板座よし貼座よしです。

丸テーブルはナラ材。お客様が増えても椅子間に席が増やせるように考えてあります。

午前中の居間の様子です。家具が置かれるとぐっと住まいらしさが増しますね。

㈱匠工芸HP https://takumikohgei.com

今日はクラプトンなんていかがでしょう?




YKKAPセミナー松山

9/12(木)に愛媛県の松山までお伺いいたします。みなさまお忙しいこととは存じますがぜひご来場いただければ幸いです。当日は北海道のお話し、私のお話し、地元で取り組んでいる新築とリノベについて45分楽しくお話しさせていただきます。(笑)

今日は米津くんで行きましょう!




2019年8月31日土曜日

芦別の家 内装工事

内装工事に到達した芦別の家です。パッシブ換気の戻り回路に欠かせない階段のスリットが見えます。 
24mmの段板は柔らかく太鼓面を取って、15mmの蹴込板がそこにピシッと取り付きます。

うーん・・政田棟梁・・次もお願いしたい!(笑) 
階段を下から見るとこんな感じでスリットが見えます。ビスの間隔まで合わせた政田棟梁の丁寧な仕事です。 
上の写真は、手摺の位置を決めているところ。階段のギザギザのかたちをあえて見せるのはとても手間がかかってたいへん。

でもこういう造形をあえて素のまま見せることで空間は俄然面白くなります。

建築にとって実用的なことはまず一番に大切なことですが、日々使う人の立場で愛着の沸く造形に仕立てることも同じくらい重要なのです。
こちらは階段と壁の取り合いです。巾木が稲妻のように組合わされるのがまた難しいところ。ここも巾木を留め切り(45°に組み合わせること)にして美しく納めていただきました。 
玄関のフローリングは美しいカバ材。意外にも原木だと見た目はほぼ白樺・・なのでとっても北海道らしい床になりました。(笑)

今日は週末、現場を片付けて戸締りをして早く家に帰りましょう!完成まで後一月・・また来週からよろしくお願いいたします。

今日は棟梁に大好きなロッドスチュアートを贈ります。今週も本当にごくろうさま!






高砂台の家 付加断熱工事

サッシを取り付け、付加断熱下地に取り掛かった「高砂台の家」です。構造用のスモールコーナー金物を使って206(38×140)を縦下地として組み上げます。

外装材が貫板の縦張りなので横下地を入れやすくすること、付加断熱と間柱が熱橋とならないように2011年の「西野の家」で丸稲武田建設の武田社長が考案してくれたのが最初です。

北海道内の場合、この下地にグラスウール(GW)を充填して上から石膏ボードを貼ると準防火構造として認められるので、個別認定の煩わしさを気にすることなく22条地域(屋根の不燃化地域)内の外壁仕上げとして木張りが可能になります。
こんな風にコーチビスがけんかしないように互いをずらす工夫をして取り付けていただきました。 

鍛冶川棟梁、ありがとうございます。(笑) 
最近は急に秋を感じるようになり、週末に激しい雨が降る日が増えてきました。とりあえず屋根は雨にあてる事無く組みあがりましたから、今度は壁を濡らさぬように気を付けてまた来週からよろしくお願いいたします。

今日は大好きなスティングを現場のみんなに贈ります!今週もごくろうさま!






2019年8月29日木曜日

カメラを新調しました

新しいカメラを買いました。事務所を始めてから6台めのカメラです。
二台続けてキャノンだったのでちょっとソニーにしてみました。

ZEISSのレンズも付いていますしね~(笑)

想えば・・フジ→フジ→オリンパス→キャノン→キャノン→ソニー

さてさて上手に使いこなせるか?最近はスマホのカメラも凄いので負けないように腕を磨こうと思います。

今日はステイングとルーファス.ウエインライトなんていかがでしょう




2019年8月25日日曜日

まちの魅力

今日は久しぶりに南幌町へ。第二期工事が始まりアーキシップ&アルチザン組の6軒目がもう完成間近・・・早く足場がなくなると街並みがもっときれいに見えますね~(笑)

さてヴィレッジ内を歩いていて気付いたことがあります。みなさんご存知、上の写真は地元建築家と地域工務店が協働して作った「みどり野きた住まいるヴィレッジ」

ゆったり田舎暮らしを満喫するために街区はひとつおきに販売するから、当然ながら家は千鳥に建って行く。なのでこんな風にゆったりと奥行きのある景観が出来上がる。

それに対して・・・道一本挟んだ隣りの街区は通常通り敷地販売は早い者勝ち、そこに本州大手の友友林業や三条工務店、二サワホームなんかが家を建てている。


そっちの街区はこんな感じ・・・本当に回れ右するとヴィレッジが・・・元に戻るとこの街並みが同じ住宅街に存在している。

ヴィレッジ建設に参加してみて学んだことは、4~5棟の明快な方向性を持った建設が始まるとそれにつられるように周囲の敷地も売れ出す。しかし建設が野放しだと、同じ素晴らしいロケーションもぜんぜん生かせないし出来上がる街並みも全く異なるものになってしまい易いということだろうか。

従来は家を本州メーカーに任せるのか?はたまた地元の作り手に任せるのか?は主にお金が地域に落ちるか否か?とか地元の仕事がなくならないか?みたいなことで論じられてきた。

でもこうしたヴィレッジと隣接街区の違いを見ていると、大手か?地元か?ということよりも・・街並みという視点で本当の住まいの価値を考え直してみたいと感じた。

今日はJoyce Jonathanなんていかが・・・ヨーロッパの香りがします。




2019年8月17日土曜日

高砂台の家 無事上棟


鍛冶川棟梁とS主任の努力で3間スパンの片流れ屋根が無事上棟しました。みなさん、いつ雨が来ても切りの良いところまではと・・・お盆もろくろく休まなかったみたいで、本当にごくろうさまです。

でも・・構造材とはいえ色味や材を吟味すると本当にきれいですねえ~。もちろん安価な構造材だからと言って目に見えるように使うことはけして安い仕事じゃありません。

材料の見立てが必要だし材料屋さんやプレカット屋さんにも自らの考えをしっかり伝えておく必要があります。

組み立てる時だって手垢が付かぬように足跡や欠けを残さぬように普段にも増して丁寧に扱う必要があります。骨組みを隠さないで表すと言うことは、設計者、大工さん、加工屋さん、材料屋さん、現場監督さん・・・みんなにとって一発勝負。よく分かっていない設計屋さんが仕上げなしだとその分安い!みたいなことを言いますけ・・・どちょっと違うよね(笑)

いい仕事はたとえ安価な材料でもその良さを十分以上に引き出すこと。その共通の思いに向かって現場で働く全員で頑張ることです。

嬉しいのは、一昔前ならこの天井見て「ログハウス」みたい!とか「山小屋風ですね」みたいな人が多かったんですけど、むしろ最近は若い方の方がずっと理解があります。

まあ~私の親の世代もそうですけど・・・貧しさゆえに煌びやかなメッキに憧れた世代から無垢の材料の持つ穏やかな魅力が分かる人たちが増えたんだと思う。

まあ私らの親世代のよくないところはすぐに家の大きさにこだわるところと仕上(表面)にばかり興味が行くこと。狭くたって豊かに家中を使って暮らせるのが今の良い家だし、不要な広さにお金を無駄使いせずにやり直しのきかないところにまずはしっかり予算配分すること。30年間北海道の家を見てきて最近特に思うところです。

先張り防湿シートを挟み込んだ根太受け。今回は一部顕しとするために根太材と共材にしてあります。


床下暖房はこんな風に床合板を敷く前に配管を概ね床下に入れてしまいます。これも繰り返し現場を行う中で確立されてきたコツの一つです。

今日はリシッツアのショパンなんていかがでしょう。
聞いているとなんだか水が流れるようだなって思う。
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