2025年7月12日土曜日

南幌まちなかの家Ⅳ 2025.07.12

 

北方型住宅ZERO「南幌まちなかの家Ⅳ」は外装に道南杉を貼り始めました。赤身の強い温かな木肌は数年でだんだんにグレーに変色し周囲の景観に馴染んでゆきます。

よく「木の外壁は傷み易いとか腐る」という人がいますがその多くが事実とは違います。
適切な貼り方をすれば意外にも現在主流のサイディング外壁より遥かに長持ちです。
 
外壁に使う材料は主に赤みの強い道南杉か白肌のエゾマツ&トド松ですが、外壁用に特別に選別された高価な材料は使っていません。

っというか・・あえて一般流通材を使います。理由は簡単で、過去から現在まで調べた上で、いつの時代も手軽に入手可能な(だった)材料が長い目で見れば一番、住まい手に取って負担が少ないと思うからです。

当事務所が外装に使う一般流通材は「貫」(ヌキ)と呼ばれるものですが、道内では寸法が幅105mm×厚み18mmで長年規格化されてきた材料です。主な用途は遣り方出し、仮囲い、仮筋交、板塀、板壁等々・・多用途材として道内の木材市場ならどの地域にも標準的に流通していますし、使わない木造現場はむしろ珍しいと思います。

こんな風に、ありふれた材料である貫材をちょっと現代風に縦張りすることで印象はすごくモダンになります。一枚の幅が10.5cmなので、将来、割れたり傷んだとしてもその部分のみ補修が可能。時代を超えて一般流通してきた材料なので将来的な在庫やモデルチェンジに縛られるガルバリュウム鋼板やサイディングのような心配はありません。

7年経過した「南幌まちなかの家Ⅰ/2028」ですが、数年でこんな風に緑豊かな周囲の景観に溶け込んでしまいます。基本的に外壁は割れたり傷んだところのみ修理して塗装の塗り替え等の定期的なメンテナンスは不要です。

こちらは玄関の軒天井を見上げたところ。壁の中に105mm厚の高性能GWが充填され、その外側に185mm厚の付加断熱が来ますから合計の厚みは290mmとなります。

こちらは窓下の板金水切り。全て職人仕事ですが、とてもきれいに納めて頂いています。北海道は板金屋根の歴史が長いこともあって腕の良い板金職人さんが比較的多い地域です。まさに地域に根付いてきた技ですね。

今日はダウンタウンなんていかが・・VoはEPOでも山達でもなくバンアパ・・演奏も最高だけど、この頃のJ-POPってそもそも秀逸すぎる!