2022年10月7日金曜日

森と家を結ぶ会のみなさんと

10月5(水)、6(木)と栃木県より「森と家を結ぶ会」のみなさまをお迎えいたしました。会では定期的に研修旅行を企画しているとのこと、研修一日目はスープカレーの名店でみんなでランチ・・その後1件目「桂岡の家」(250mm耐震断熱改修)、2件目「桂岡の家Ⅱ」(300mm断熱新築)そして3件目に旧荒谷邸に伺いました。


1979年竣工の「旧荒谷邸」の関しては・・現代に生きる主人公が40年前の石油危機の北海道にタイムスリップし、記憶(未来の)を頼りに当時の材料で建てた家みたい。壁、屋根の超断熱(壁250、屋根400(mm))はもちろんだけど・・手作りのトリプルサッシ、元祖パッシブ換気、ブロックならではのソリッドな特性を用いた吸放湿性、43年前の防湿フィルム、極小設備による全室暖房、太陽熱給湯、北国型の庇による日射遮蔽、北国型日射取得、北国型の縁側、GL以深に掘り下げた機械室(冷たい空気は最も低いところに集まり易い性質を応用し一気に効率よく暖めちゃう)自分も何回もおじゃましたけど・・行くたびに新たな発見を頂きます。

夜はみなさんで居酒屋へ・・

研修二日目は「北海道指導センター」さんへ。設立の趣旨を聞いてびっくり・・住まいの断熱化って当時も混乱や詐欺っぽい人をたくさん生んだんで・・消費者保護の観点から・・それってなんか今みたい/笑。

お昼で研修は終了・・みなさん二日間ご苦労様でした。研修を企画していただいた理事長のMさん、神長さん、そして平日にもかかわらず快く見学をお許しいただいた建て主さまに心より御礼申し上げます。またぜひ北海道にお越しください。みなさまの成功を心よりお祈りしています。

NPO法人)森と家を結ぶ会 https://moritoie.com/

今日はTWICEなんていかがでしょう




2022年9月30日金曜日

藻岩の家 外部ディテール確認

 

ふと気付くと・・北海道も秋の色が濃くなってまいりました。本日は付加断熱で厚みを増した外壁特有のデイテールをチェックしました。断面的に窓のラインと通気層をずらすという選択肢ができる付加断熱。もう20年近く取り組んでいるんですけど、おかげさまで様々な部位やケースを前提に雨仕舞&雪仕舞&凍結仕舞の完成度が上がってきました。

窓上部のシーリングと窓上の通気層の納まり。なぜ目の細かな通気部材を使うかというとずばり蜂対策

見付に対して直行方向に隠すシーリングと水切りの納まり

軒先は薄くシュット跳ね出して

1階に飛び出した下屋の防水立ち上がりと通気層の納まり。

シート防水の株の板金加工。赤塚板金さん・・すごくきれいです。ありがとうございます。

ふと見上げると秋の空です・・

今日はTWICEね~



2022年9月17日土曜日

藻岩の家 気密測定

 

9/16は「藻岩の家」の気密測定でした。結果は開始早々5分で測定終了・・結果は最高の相当隙間面積C値:0.1cm2/㎡。10年くらい前は測定屋さん呼んで2時間くらいはファン回して圧掛けたまま・・隙間を探してましたね。線香焚いたりなんかして/笑・・現場のみなさん素晴らしい結果をありがとうございます。やっぱ飛栄建設さんですよね~。

測定をお願いして10年以上にもなるタギ先生

機械も凄く進歩して測定が早く楽になりました。

今日はIUで行きましょう








藻岩の家シート防水工事

 

二階のテラスデッキの下に物置を作りたい。当然ながら二階デッキの床はスノコ床なので・・そのままだと下の物置に雨漏りしちゃう・・・そこで、スノコ床の下にチャチャッと屋根を作りたい。そんな時にシート防水は大活躍します!の図。

全くの0勾配シート防水の屋根の登場で・・長年の泣き所だった内樋が不要となり理想の陸屋根に近づいた。屋根の平面形の真ん中にRC造の塔屋よろしく物見塔を突き出しそこから屋上に出入り可能。
水平な屋根は板金屋さんの資材置き場だったり、なんせ高所の作業は安全で楽・・このシート防水の0勾配屋根。間違いなくこの半世紀で最高のゲームチェンジャーの一つだと思う。開発者の小室先輩に感謝!

ポリフィアって凄いですね









2022年9月9日金曜日

藻岩の家 板金工事

 

壁の断熱が厚くなったために、窓は引っ込み彫りの深い印象となった300mm断熱の家たちもちろん「藻岩の家」も同様です。

本日はいつもお世話になっている(有)赤塚板金工業さんのお仕事を拝見

こちらは基礎のコンクリートと木壁の境界を見切る腰水切り。普通は見付寸法(折り曲げて正面に見える寸法)が40mmとかなんですけど・・山本設計の場合は15mm。細くて華奢に見えますが、板金を二枚合わせにして強度を出しながら加工していただいています。

こちらはお馴染み薄く跳ね出した庇の先端。この後採寸しきれいに包んでピシッと納めていただきます。

こちらは窓下の水切りです。壁の中に水が入っても大丈夫なように両端部を立ち上げた納まりです。仕上がると立ち上がりは外装材に覆われて見えなくなりますが隠れているところに一杯工夫が詰まっています。

こちら側が北西側の窓。壁より窓が引っ込んでいる様子が分かると思います。板金色はサッシに合わせて黒です。

本当に毎日が早いなあと思います。山はもう秋の気配がし始めました。

今日はMETAFIVE・・オリジナルはYMOだけど最高です














2022年8月30日火曜日

追分の家 お引渡し

 

今日は朝から「追分の家」のお引渡しでした。施工者の㈱リノアさんからは各種保証書のファイル。また各施工者さんが設備やキッチン、ストーブに関して取説を行います。私の担当は図面と各種届出の副本返却、そしてパッシブ換気とそれを用いた四季の暮らし方です。


実はこの取説・・最近は住宅内に機械設備が増えたのですごーく大変・・機械が苦手な人なんかは結構飽きちゃいます。でも自分の作る家は基本パッシブ換気なので取説は簡単、12~3月までは床下のレジスターは1つのみ全開。残りの季節は2つ全開。暖房運転は基本タイマー設定してしまうので、11月くらいからはタイマー設定1(冬運転)、4月くらいからはタイマー設定2(夏運転)をお客さんが切り替えるだけ。面倒なモーターの点検とかフィルターの清掃&交換、各室の風量調整はそもそも不要。煙突効果と内外温度差を動力として計画換気の必要性が高まる冬が近づくと勝手に運転を開始します。夏が近づき窓を開けるのが気持ちの良いシーズンになると(内外温度差が縮まると)自然と換気は弱まります。まさに技術を要しない技術こそ最高の技術。これで燃費は一般的な新築の半分です。

毎日暮らすのにあまり家の住みこなしに悩みたくないですよね~。それが簡単に実現できるのが300mm断熱とパッシブ換気の家です。ちなみにエアコンを付けてももの凄く効きます。

二階のテラスに下げられたブランコ。北国の家って暖かな室内ばかりが注目されますが実はこうした・・完全に外でも内でもない中間領域が非常に大切。この他にも夏のプールや家族BBQ、入浴後ビールの一番旨い場所、野菜やお魚を干したり、お漬物を漬けたり、ゴミを一時保管したりと大活躍する二階のテラスです。
毎回、自分の事務所がある商店街のお花屋さんで作っていただくフラワーアレンジ。柔らかなピンクの色調が室内の木質感とマッチしていい感じ。お花があるだけでまだがらんとしたお部屋が住まいらしく変わるのはとても不思議です。お引越しは大変でしょうがぜひ追分での暮らしを存分に楽しんでほしいと思います。末永くお幸せに!(笑)

今日はプッチーニでも




2022年8月29日月曜日

追分の家 見学会

 

春から㈱リノアさんと取り組んできた「追分の家」の工事もほぼ終わり、週末の8/27.28は長期優良住宅の主旨に従い、住まい手さんのご協力のもと、見学会を行いました。

ほぼ3年振りの見学会開催となりましたが新型コロナ感染症の拡大に配慮し、お見込客さま限定とならざるを得なかったのが少し残念でした。その一方でじっくりと家づくりの説明ができました。

大切な休日にもかかわらず来ていただいたみなさま、見学会に間に合うように精一杯仕事をしていただいた㈱リノアの松澤社長さん、現場監督の奥さん、そして皆川棟梁、設備全般をご担当いただいたライズファシリティーデザイン㈱の相澤さん、電気設備を担当いただいた㈱ADの向さん、そして何より貴重な挑戦の機会を頂いた建て主さまにこの場をお借りして御礼申し上げます。

二階のテラスを跳ね出し構造とし下に車や除雪機が置けるスペースとした半屋外空間です。

南西側の立面です。

北海道が30年以上にも渡り地域に相応しい住まいとして研究開発を続ける「北方型住宅」もちろん「追分の家」は最も新しい仕様と性能基準をクリアした「北方型住宅2020」です。

余談ですが10月より国の断熱等級が現行の等級5の上に二つ新設されます。ちなみに等級6がUA値:0.28、最高等級となる等級7がUA値:0.20。この情報を既に知っていたのでまだ基準施行前ですが等級7をクリアする性能としました。


見学会に来てくれた窓屋のミカエルさんご夫婦。見るところはやっぱり窓です/笑。

ミカエルさん:ぜーんぶトリプル?

私:イエス、全部トリプル/笑

食堂からテラスを見返したところ、日の光がよく入って明るい家になりました。

本棚のあるダイニングっていいですよね。

通りの見える台所

洋室から緑を見せて

午後の日が気持ちよく入る玄関に

まだまだシーズンは続くけど・・今日はHSCCで














2022年8月11日木曜日

藻岩の家 断熱工事

外張り断熱工事に入った「藻岩の家」です。
傾斜地のために材料置き場に難儀しています。左側のカエデの大木がこの家の目印。きっと紅葉のシーズンはきれいだろうなあ~。そんなことを想いながら現場に通っています。

建物の中央にそびえるのはパッシブ換気の排気塔屋&展望台・・床下や屋根裏のように存在すれど使えなかった空間こそ面白い!を合言葉に・・日常的な使い易さと、非日常な面白さを同居させた家づくりを目指しています。

塔屋から屋上に出られる家も面白そうです。でも落ちないでくださいね/笑

今回、初採用した屋内側も黒色のYKKAP430サッシ。すごく内装が締まっていい感じです。

二階の居間の大窓からは札幌の街並みが一望

数日前のどしゃぶりで屋根にできた水鏡です。もちろん屋根は信頼性の高いシート防水なので全く問題はありません。

屋根の上からがこれまた絶景・・

遠くに札幌ドームも見えます。

今日はデフ・レパードで



 

2022年8月8日月曜日

ミハエルさんより

今日はKARVIのミハエルさんよりお誘いが・・洞爺湖の近くで面白い家作ってるから見に来てよ~とのこと。そんで急遽170kmのドライブ・・オーナーは外国の方で家に使う材木は基本全部自分で切り出したそうな・・おまけに断熱材はヘンプクリート。乾燥した麻の端材を土とバインダで練ったものでイギリスの大学で研究されたそうな・・またまた面白い人と出会えました。ミハエルさんありがと!(笑)

北海道っていいね/笑

幅30cmの梁・・あるとこにはあるもんです・・

サッシはドイツのVEKA

こちらがヘンプクリート。こんな風に練った(面白い表現だけど/笑)を壁に突きこんで行く

こちらがそのヘンプクリートを練るミキサー。本当はもう少し大きいのが欲しいそうな

まあ何と言ってもでかい窓・・

今日はE・モリコーネな気分ですね~