2019年4月19日金曜日

野幌の家Ⅱ 建て方開始

「野幌の家Ⅱ」の建て方が始まりました。今年は極端な大工不足。例年なら後二人は欲しいところですが、クレーンの助けを借りて3名で建て方を行いました。
 
「野幌の家Ⅱ」は比較的大きな平屋。なのでダクト式の一種熱交換換気を使います。天井裏にダクトが水平展開できるスペースを確保するためにいつもよりも約30cm長い柱を使います。
 
昨年、この住宅の計画のために北欧までダクト換気の視察に出かけ、国内との差にショックを受けました。機械自体の扱い易さ、特にメンテナンス性や対結露性もさることながら、ダクト配管の方法や管理が日本に比べてかなり進んでいて、ダクトを天井裏に隠す場合も、室内に顕す場合も非常によく考えられた解決策を用いているのが印象的でした。
 
1:基本的に住宅であっても100φ以上の大径管を用いること
 
2:管材にフレキ管をほとんど用いないこと
 
3:断熱材の中に埋設するような配管計画をしないこと(清掃ができなくなるため)
 
これらは早速、実践しようと考えています。
 
 
屋根を完全な外張り断熱とするための根太欠き。

クレーン:1名、梁の選別と玉掛け:1名、掛け手:2名で手分けして梁掛けを進めます。

隠ぺい部分はホワイトウッド顕し部分は唐松集成材。梁伏図を睨みながらしっかり種分けておきます。

ホワイトウッドと呼ばれるスプルースの集成材は世界各地から。最近の柱材は旧東欧のものが多いです。

2019年4月12日金曜日

アース21セミナー20190411

 
昨日のアース21さんのセミナーは衝撃的だった。「中古リノベのススメ」と題して登場したのは㈱アルチザン建築工房の新谷社長さん。北海道が今まで培ってきた知見を総動員することで・・”スケルトンリフォーム”という・・ある意味TV的には美味しいものの通常では地味に新築した方がずっと安くなる(今まで安くなると信じられてきた?)分野をビジネスモデル化している。おまけに新築用のローンを使い、長期優良住宅や瑕疵担保保険、UA値(断熱性能の見える化)、家歴保存等々・・要は新築の6~8掛けの予算で既存のシステムを縦横無尽に使いこなし・・新築同等以上のメリットをパッケージした家づくり・・・新しくて素晴らしくて・・聞いていて古くさい自分にホトホトため息が出た。やっぱ凄い人は凄い・・自分も新谷さんの弟子にしてほしいっす!そー感じられるセミナーでした。


 
中でも感動したのは写真の一言・・「もう世代ごとにスクラップ&ビルドを繰り返すんじゃなくて子供の世代には家づくりに悩まなくてよい時代にしよう!そんな家づくりの方法を選ぶべき!家にお金を割かなくて済むようになると、旅行や教育にお金をかけられるようになります。デザインや設計の価値を理解しお金を払うということはこういうことです。」うーんバッサリ・・新築が多い自分は結局・・無意識のうちにスクラップ&ビルド様様だったわけで・・・今の時代・・新築でお金をかけていいもんができないわけはないはずで・・本物はお金のある人はあるなりに・・ない人だってないなりに・・最高の仕事を納められなくっちゃいけない。30代の若い建て主に囲まれて笑顔で仕事に励む新谷さんが心底羨ましいと思いました。(拍手) 自分も負けないぞ!
 
 
アース21とは? http://www.earth-21.org/
 
アルチザン建築工房HP https://a-san.jp/

2019年4月10日水曜日

芦別の家 地鎮祭

今日は「芦別の家2019」の地鎮祭です。
札幌から約120km離れた芦別市に初めての300mm断熱の家を建てます。担当していただくのは、過去にも「東光の家2015」、「神楽岡の家2018」を作ってくれた美瑛町の清水組さんです。
 
現場所長のKさん。そのお父さんが棟梁さん、弟さんが職長として腕を振るってくれます。過去の仕事も素晴らしかったので今からとても楽しみです。
 
実は昨年から計画を始めた「芦別の家」でしたが、なにせ今、北海道は深刻な大工不足。1年も前から予定に入れていただかないとお約束の期日に完成はおろか・・・着工すらままなりません。以前のように2社くらいお見積り合わせをしてから・・・なーんて言っていると引き受けてくれる大工さんがどんどんいなくなってしまいます。昨年の内から消費税増税とオリンピックの前年ということで大工不足は懸念されていましたがまさかこれ程とは・・・本当に運が良かったのと、なにより建て主さん、清水組さんの前向きな努力があってこそ今日の日を迎えることができたことに感謝したいと思います。
 
今後は秋の完成を目指してまた3者力を合わせてよい家を作りましょう!
 

 
宮司さんの祝詞(ノリト)が春の日に朗々と響き・・・何度聞いてもいいものですね。(笑)
 
春はやっぱモーツァルトですね~・・最近は毎日図面を大量に描くのでよく聞いています。

2019年3月31日日曜日

野幌の家Ⅱ 基礎工事

 
敷地は野幌(ノッポロ)地方特有の水はけのあまりよくない固い粘性土地盤。直接基礎とするには充分な強さがありますが、その反面地下水位が高く通常の布基礎だと床下への湧水が懸念されます。そこで基礎下を水平に水が通るように砂利層を連続させその上に防湿ビニル+断熱材+基礎底板(耐圧板)とすることにしました。
 
北海道で一般的な幅50cm程度の基礎底板ではなく建物の広さと同じ厚み15cmのコンクリートの大きな板を一旦作りその板で水圧を抑えようと考えました。布基礎はその上に立ち上げる方法です。


アンカーボルトが基礎幅の芯に来るように鉄筋はボルトの太さ分オフセットさせ、コンクリート打設時の圧力でアンカーボルトが動かないように、またねじ山がコンクリートのトロでつぶれないように冶具で位置を固定しねじ山にはテープを巻いてコンクリートを流し込んでくれました。

 
止水板がばっちり効いて雪解け水が流れ出さないで溜まっています。季節が春先なので雪や雨が降ったりそのせいで泥っぽくて写真がきれいじゃないのが残念ですが、建て方前には完全に水を排水し充分乾燥させて最初の清掃を行います。

平屋なので基礎が広いです。既に建て込んだ市街地なので計画では既存建物の窓の位置を意識して間取りを考えました。単純に南東に開くと敷地奥の4階建てのマンションとお見合いしてしまい、さりとて日射取得を意識した明るい室内にもしたい・・・色々と計画で悩んだ時期を想い出します。
 
実は碁盤の目状の比較的新しい都市計画が多い北海道でも都市軸と南北軸が一致しているケースはかなり稀です。そんな敷地条件で真南に建物を向けようとすると敷地内で大きく建物を傾けて配置せざるを得ないことも少なくありません。地価の高い都心部だと狭い敷地内に合理的に物置や車庫と言った付属建物も主屋の他に配置しないといけませんから、敷地内に三角や台形の余白が残るような主屋の配置は中々難しいのです。
 
そこで活躍するのが300mm断熱のような超断熱化。一般に高断熱化は室温を安定させる効果があります。さらに窓を南面させると入る日光によって室温が上昇します。この時断熱をどんどん厚くして行くと必ずしも真南からの日射にこだわらなくとも計画上充分な室温(自然温度差Δtn)が得られるようになります。
 
超断熱化によって真南という日射熱取得上最も効率の良い方位への縛りが緩んだ結果、日射取得上は不利になる北側敷地や建て込んだ敷地でも配置計画の自由度が広がります。
 
超断熱化した建物では日射熱取得上は必ずしも有利とはいえない北側の窓も充分に使いこなす余裕が生まれることで日本では一般にタブー視されがちな北側の居間も容易に計画可能になります。
 
 

基礎断熱はEPSの160mm。熱伝導率(λ)は0.033W/mK。
地元の岩倉化学工業製のセルボード。
岩倉化学工業㈱HP https://iwakura-chem.co.jp/

止水板はやっぱりこのタイプが今のところ一番使い易くて信頼性も高いです。
 
今日はDaft Punkなんていかが・・かなりファンキーです!
 

2019年3月21日木曜日

野幌の家Ⅱプレカット打ち合わせ

昨日は「野幌の家Ⅱ」のプレカット打ち合わせ。今まで当事務所の仕事を多く手掛けてくれている㈱ニッショウさん。CADオペのMさん営業のAさん。そして飛栄建設のM所長とU棟梁そして私。

数年前から各プレカット工場の加工能力を研究し、手刻みでは難しい構造デザインをCADオペさん棟梁さんと協働しながら作り上げてきました。

私:ここは赤みの強いカラマツ材の柱を20cm間隔で建てて透過性のある壁柱みたいに見せたいんですよ。 

Mさん:金物は見せられませんよね~?

U棟梁:Mさんのお手並み拝見だね~(笑)

Mさん:はい。実は考えがあるんです。クレーンは建て方の時にあるんでしたよね(笑)

みたいな感じで、私が描いた二次元な図面に現場感覚というリアルを与えてくれます。この時に指摘されたことを大切にしてすぐに詳細図や標準納まりに反映させて現場ごとに絶えず図面を改良し続けます。こうした決定事項や共有事項を打ち合わせの時だけのことにせず川上に位置する設計者の図面品質の向上に使うことで工事中の打ち合わせは大きく減り、建物の出来上がりも飛躍的に良くなります。絵だけ描いて解決は現場に丸投げという設計者もいますが、現場を始める前の時間の使い方を少しだけ工夫すると設計者、施工者、生産者、全員にとってよりよい現場となります。

今日はダフトパンクなんていかが?
https://www.youtube.com/watch?v=QOngRDVtEQI&start_radio=1&list=RDQOngRDVtEQI

2019年3月18日月曜日

桂岡の家 断熱改修工事



木立の中に佇む築50年の「桂岡の家」。
 
現地調査をしていると当時の住まい手の雪や寒さに対する気持ちや恐れまで感じることができます。断熱を除き、当時手に入る様々な工夫をほぼ全て投入してこの北国の住まいはできている。最初に伺った際に感じたことです。
 
居間の主暖房はなんとペチカ。高温の煙を煙道に導くことで蓄熱性の高いレンガの躯体をやんわりと暖め穏やかな輻射熱を得るロシア生まれの暖房方式。燃料は基本的に薪。もちろん煙突共々建築の一部ですからこのペチカを中心に周りを田形に部屋が取り囲む間取り。
 
かつて西欧列強と競い大陸に侵出した旧日本陸軍により持ち帰られた朝鮮半島のオンドルと同様に当時の第七師団が駐留していた道北旭川の将校用官舎の暖房としても同種のものが用いられた記録があります。
 
今一つは居間と浴室に採用したセントラルヒーティングの床暖房。特に浴室は脱衣室も含め暖かかったおかげで非常に痛みが少なく当時の内装がきれいなまま残っています。
                                
ペチカは「横島ペチカ製」

 
 

屋根の形状は当時から「招き屋根」と呼ばれる形式で東西に落雪を振り分け南側のエントランスと北側の勝手口を確保する設計思想が感じられます。屋根の落雪から大切な暖房用灯油タンクを守るために十分な離隔が取られています。

当時流行した外壁に大谷石を貼ったエントランス。1階には冬場の除雪用具や薪、車両等を収納しつつ積雪から逃れるために建物は高基礎により持ち上げられています。実質的に玄関は中二階の高さとなり、降り積もる雪を見下ろす恰好の居間や主室群となります。こうした垂直方向のゾーニングは今で言うなら二階リビングのようなスタイルに姿を変えて比較的多く北海道内で見られます。
 
断熱は基本的に外側からスッポリ建物を外張り断熱しようと考えています。
 
今日はリリリップスなんていかがだろう?
 
 

2019年3月11日月曜日

野幌の家Ⅱ着工しました

今年は極端に雪が少ないですね~。予定通り3月から着工した「野幌の家Ⅱ」の現場写真。平屋なので排土量が多く、基礎屋さんには頑張っていただいています。
 
担当していただくのはおなじみ飛栄建設のM所長さんです。
飛栄建設㈱HP http://www.hiei.co.jp/

こちらは敷地内に残された古い集水桝。区画割が古い地区では過去のインフラが敷地内に残されていることが少なくありません。おそらく水はけのあまり良くない敷地の水位を下げる目的で以前の持ち主が設置したのかもしれません。設備屋さんに調べていただいた結果まだ道路に向かって管が伸びている様子。他からの接続があるのかもしれないのでこのまま残すことにいたしました。

土壌は粘土質。70cm程度も掘ると黄色く固い粘土層に当たります。

こちらがその固い粘土層。案の定水はけがあまり良くありません。

面積がそこそこ広いのでユンボを二台投入して掘削を進めます。
 
今月は3人の息子たちの卒業式!みんな卒業おめでとう!
それぞれの道で頑張ってね(笑)素敵な歌を贈ります。 父より
 

2019年2月13日水曜日

南幌町冬の家づくり無料相談会のお知らせ

2019年 3/3(日)、3/10(日)に南幌みどり野きた住まいるヴィレッジにおいて「南幌町冬の家づくり無料相談会」を開催いたします。

昨年6月のオープンから・・家づくりを目指す地域の住まい手のみなさまに大いに知られるようになった南幌町。実は札幌よりも様々な面で子育て世代に優しいところも多い自治体です。学校を始め役所、利便施設のほとんどが敷地から徒歩圏内のコンパクトシティーな点も凄くお薦め!ここ数年の宅地高騰で札幌市内での土地取得&新築のハードルが上がり続ける中、最寄りの高速入り口(江別東インター)から10分、敷地からでも20分で札幌菊水インターに着くのはありがたい。ほんとうにものは考えようですね!当日は真剣に移住を希望される方との出会いを楽しみにしています!(笑)

300mm断熱による極上の冬の室内をぜひ体感してください。従来のモデルハウスに多い”ムッとするような温かさ”とは無縁の”穏やかで寒さのない家の中は新鮮だと思います。ぜひお越しください。

ご案内 https://www.replan.ne.jp/news/8190/?fbclid=IwAR0WbGY_3S4FqFBuBNNsvFe16P41kHIB3XQ8WpbeMuOXJLNmSCGxXUS-wzo

2019年1月7日月曜日

きた住まいる技術講習会のご案内


みなさん!お仕事始めごくろうさまです。今年もよい家づくりをお願いいたします。本日は「きた住まいる技術講習会」のお知らせです。家づくりにとって欠かせない住まいの断熱化。その水準を計る新たな物差しとして2013年から導入されたUA値&一次エネ評価。その一方で従来慣れ親しんだQ値&Δtn(自然温度差)による燃費推計に比べて・・分かりにくい、複雑。との声も聞かれます。正直、国の省エネ講習一回だけでオールクリアな人ってまだまだ少ないですよね?(笑)私も含めてそんなみなさんに朗報!今回は新たに作成した寒冷地向けの専用テキストを用いて分かり易くUA値の算出や一次エネ評価のメカニズムが学べます。もちろん受講料は無料ですし北海道以外のみなさんも受講可です。ぜひ冬の北海道観光と合わせてご利用ください。また当日は北総研さんによるスカート断熱の最新知見も聞けるとのことですのでお楽しみに!(笑)

2019年1月3日木曜日

新年あけましておめでとうございます。

 
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 
本年もしっかりと鋭気を養い。みなさまから頂いたチャンスを大切に精進したいと存じます。
 
今、モーツアルトを聞いています。

2018年12月28日金曜日

2018御礼


2018年は事務所開設20周年の年と同時に最もたくさんお仕事をいただいた年でした。またそれと同時に最もブログの書けなかった年にもなりました。(泣)

まずは1月早々「南幌まちなかの家2018」の根掘りが始まり、-16℃の中、各チーム6月のオープンに向けて寒中施工が始まりました。同じ頃、昨年末より持ち越していた「発寒の家Ⅱ」の現場も再開し3月のお引渡しに向けてこちらも現場に槌音が響き始めました。そんな中4月には北欧を視察に出かけ、帰国するなり5月には「釧路の家」が、6月には「新琴似の家」、7月には「神楽岡の家」が次々に着工し8月~11月一杯までは3件の現場を同時進行させながら、南幌町で毎週のように全国から見学に来られる方々のイベントに参加し、事務所に帰ると2019年に着工予定の「野幌の家Ⅱ」、「新琴似の家Ⅱ」、「芦別の家」、「高砂台の家」、「桂岡の家」の計画をしていました。
実は今も来年の後半着工予定の「宮の森の家Ⅱ」、「常盤の家」の計画に悩んでいます。もちろんそんな風に幸せな悩みを持てるのも毎年、貴重なチャンスを頂けるクライアントのみなさまのおかげ、この場をお借りして心より御礼申し上げます。

また災害の恐ろしさが身に染みた一年でした。9月に北海道を襲った台風21号の翌日9月6日に厚真町を震源とするM6.7の北海道胆振東部地震が発生し緊急停止した苫東厚真火力発電所によって北海道全域が二日に渡り停電するという事態となりました。幸いなことに進行中だった現場3件のみならず「南幌まちなかの家」、「発寒の家Ⅱ」とも被害なく持ちこたえ無事お引渡しができました。

被災直後から北海道に向けたあたたかい励ましの言葉と義援金をはじめとした様々な応援を全国のみなさまからいただき勇気づけられると共に心より感謝しています。みなさんありがとうございます。

9月の半ばは鹿児島までAPWフォーラムに呼んでいただき広島の川端順也さんと一緒にお話しをさせていただきました。最後まで笑顔で聞いていただきました鹿児島のみなさま、ほんとうにありがとうございます。

長男と次男の就職が決まり、少しだけホッとしています。想えば自分はぜんぜん良い父親であった憶えがありません。そんな中無事育ってくれた息子たちと私の分まで二倍力になって頑張ってくれた妻に心より感謝・・いえ頭が上がりません。もうありがとうしかありません。

今年で平成も最後、来年から新たな時代が始まります。年明けからまた忙しく笑顔で仕事を始めたいと存じます。今年一年、全国のみなさまにはほんとうにお世話になりました。ありがとうございます。また来年もぜひ北海道にお越しください。
それではみなさまよいお年を!

山本設計は2018年12月29日~2019年1月7日まで冬季休業とさせていただきます。
年始営業は2019年1月8日(火)より

平成の最後の年にどんな選曲をしようか?と悩みましたが・・・
やはりここは巨匠カラヤンの第九で行きましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=HV7bgY626rU


2018年12月19日水曜日

釧路の家 二階居間からの夕日

 
釧路の家の二階居間からの夕日・・・やっぱり釧路の夕日は名物ですね(笑)

2018年12月14日金曜日

リフォームセミナーのご案内

北海道建築指導センターさんの主催にて、
標記住宅講座の講師をさせていただきます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
時は既存が新築を上回る家余りの時代。 新築並みに戻したい!
あと20年だけ暖かく過ごしたい。
減築して耐震!、断熱で家計に優しく!したい。
40年前の家なんですけど~直ります?
当日は豊富なリフォーム事例から様々な悩みにお答えします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
講 師 : 山本 亜耕
      (一級建築士、(公社)日本建築家協会 環境委員会委員長)


と き : 平成31年1月25日(金) 14:00~16:00
ところ : かでる2.7 5階 520会議室
対 象 : 一般消費者、技術者 (定員約70名先着順)
受講料 : 無料
申し込みは下記のリンクよりお願いいたします。


北海道建築指導課新鮮情報HP https://www.kita-smile.jp/portal/blog/kentiku/index.html

2018年11月17日土曜日

西野里山の家2013

 
外壁が味わいを増した「西野里山の家2013」
 
もうすぐ冬ですね~(笑)
サイディングだらけの住宅街に木製外壁を加えよう。敷地の周りに豊かな緑が残っていることが多い北海道ならきっと外壁の変化が庭や周囲の緑と連鎖してハッとする街角ができないだろうか・・・
 
新しい家のくせに、街並みに妙に馴染む感じがいいのではないか、人はみんな年を取る・・・変わって行くことは誰にも止められないけど刻む年月がみすぼらしさや寂しさではなく・・・味わいや愛らしさに変わるような年の取り方ってできないものか?
 
それが家ならどんな素材がその想いに答えてくれるだろう・・・

空を斜めに切り取るようなアングル。四角い屋根が多い中で片流れの屋根は目立つ。

 
外壁は庭づくりに用いた枕木と同じ肌ざわり。まだ新しい家であってもピカピカの馴染まない感じを少しでも和らげたいなと・・・
 
どうだ!一番新しい俺はピカピカで偉いだろう!という感じが恥ずかしくて嫌だなあ~と。
 
そんな風に感じませんか?(笑)

2018年11月13日火曜日

銭函の家2009

 
設計から、あっという間の10年。来年で竣工10周年の「銭函の家」。断熱はグラスウール相当で壁:350mm、屋根:480mm。サッシはIWS㈱(当時の飯田WWS㈱)が担当し後にPHIのAグレード認定を受けたプロトタイプが使われている。外装は道南杉、屋根は当時、先輩の小室雅伸さんから教わったばかりのシート防水、ダブルスキンの玄関ドアは荒谷邸からアイディアを拝借、パッシブ換気、外付けブラインド、石狩湾を望む北側のカーテンウォール・・施工を担当いただいた橋本川島コーポレーションさん大工工事を担当してくれた丸三ホクシン建設さん・・そして貴重な挑戦の機会をいただいたクライアントさんには感謝の言葉しかありません。

最上階に取り付けられた日射遮蔽のための外付けブラインド。

こちらは西側の外壁面(庇ナシ)

こちらも同じく西側の外壁面ですが上部には庇があるところ。杉の赤味がまだ少し残っています。

こちらは庇の下。色はさめましたが杉の赤味が残っています。

こんな風に部分的に味わい深く色変わりして行きます。

抜けるような秋空の青と外壁の対比がとても力強く感じました。


キッチンの小窓

敷地からは石狩湾を航行するコンテナ船が見えます。
 

2018年10月26日金曜日

新琴似の家 お引渡し

ふと気付けば2015年の見学会で初めてお会いした住まい手さん。気付けばあれから早3年・・・今にして思えば長いようで短い時間でした。お仕事が内装業と言うことでちょっと緊張する反面、同じ業界の方から指名をいただくなんて嬉しいことです。
 
一番最初に精一杯努めようと思ったのが昨日のことのようです。

今年はもうすぐ雪の季節・・・と言うことで外構の写真はまた後日。どんどん庭の草木も色付いてきました。
 
駆け足で秋が通り過ぎて行きますね。

 
工事をしていただいた㈱アシスト企画さんは新住協の古参の会員にして年間50棟弱を建設する地域の有力工務店。「南幌まちなかの家」に続き担当していただきました。数日前には完成検査と社内研修をを兼ねて社内スタッフのみなさんに来ていただきました。
 
ちなみに「新琴似の家」のサッシはロシア製KARVI社のもの。基本はドレーキップとFIXで片引き戸はパラレルシーべ。枠と金物はドイツ製、ガラスは日本企業の現地法人が作っています。もちろんトリプルガラス&Wアルゴンガス。
 
隅々までほんとうにきれいに作っていただいてありがとうございます。
 
岡本会長、柳社長、柴田部長、渋谷棟梁、柴田棟梁、営業の平澤さん、現場に関わった全てのみなさん、そして300mm断熱の家を考え始めてちょうど10年の節目にこうした貴重な機会を与えていただいた住まい手さんにこの場をお借りして心より御礼申し上げます。

夏靴、冬靴、靴の多い北国の暮らしに合った大きな下足箱。雪が落ちても床下暖房ですぐに乾いてしまいます。

外套やコート類が多いのも北国の特徴

 
寸法やデザインを標準化している階段。今回は階高2.7m用の15段仕様。
製作は店舗什器製作所の魚谷さん。

大きな玄関土間と収納

寝室

二階の開放的なLDK

階段は地元の白樺合板。写真は白樺の中でも肌がきれいな真カバ材を仕上げ面に用いたもの。

 
汚れやすい蹴込部分にちょっとだけ配慮。
 
 
下階の気配を伝えるためと階段の登り口に光を落とすことを目的にした床のスノコ。今回は久々に積層面を上にした白樺の合板で作りました。

 
床は地元の目白カバと真カバの混成フローリング。
生産者は芦別の瀧澤ベニヤさん。いつも最高の材料をありがとうございます。
 
そしてもちろん台所はクリナップ直需事業部の石川さんによるオーダーキッチンです。 

引き出しや扉類は全て、木目合わせした白樺合板。
 

血色のよいカバ材は北国の内装に合います。

こちらは居間側の扉。閉じたときに木目を邪魔しないようにあえてハンドル類は省きました。

木目合わせしていただくとやっぱきれいでいいですよね~(笑)

住まい手さんが丁寧に貼った引き戸。手掛けはタモ材、表に飽きたら張り替えも簡単。

三角の小屋組み。「新琴似の家」では定番の登り梁&落とし根太ではなくてツーバイ材による大垂木工法。
 
北海道は在来軸組みと枠組み壁工法のどちらも盛んなので材料と工法の選択肢は豊富。

家事室。家はお母さんにとっての職場。水廻りやWCが近くにあること。事務仕事に必要なインフラLANや電話等々が使えること、本棚があること。家事に疲れたら・・ちょっと外の風景が見えること。

家事室の本棚

キッチン横の洋室
 
今日の気分はエモーションズなんていかがでしょう?