2016年9月21日水曜日

円山西町の家 外壁工事

U棟梁をはじめ大工さんの頑張りで外壁工事が完了した「円山西町の家」。外壁とともに窓廻りのデイテール(詳細)を見て行きます。写真は水切り廻り。外壁が色付くまではコーキングのグレーが目立ちますけどすぐに気にならなくなります。

こちらは北東角にある市内を見下ろすコーナーウインドウの水切り廻り。きれいな止め折の板金と窓下枠の腐れ防止のアルミカバーが決まって、とても現場製作には見えません。武田社長さすが!(笑)

従来は陸屋根と勾配屋根の端部は違えていましたが今回は極力端部を似た印象の納まりでまとめたいと思いました。

薄く跳ね出した軒裏に水が回り込まぬように板金で包みシャープな印象にまとめます。

大屋根と窓上の庇が同じ陰影になるように軒の跳ね出しを揃えています。

建物のコーナー部分に窓を開けて深く軒を跳ね出して、屋根面の表情に乏しい陸屋根に陰影や凹凸を加えようと思いました。
 
今日もJazztronikいいですね~(笑)

2016年9月18日日曜日

床下の除湿

 
ヒーターって暖房用途以外に除湿にも使えます。



最近急に涼しくなってきましたがみなさまいかがお過ごしですか。特にここ最近は夏がもの凄く蒸し暑く感じるようになりましたね。今日はOB、OGのクライアントさんに向けてのご案内です。

やっと暑さが過ぎた今の時期に短時間、床下のヒーターを入れて夏の間に床下に溜まった湿気の除湿をしていただくと床下がカラリと乾いてより快適です。加温時間は30分程度。温度は2℃も上がれば充分なのでぜひみなさま行ってください。灯油、ガスボイラーのクライアントさんは暖房回路をONにすれば今からでも行えます。またオール電化のクライアントのみなさんは暖房用融雪電力の開始とともに行ってください。 暖房シーズン前に床下をしっかり除湿しておきますと冬場の暖房の立ち上がりがよくなって暖まりやすくなります。また暖房費も抑えられますからぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。

今日はおせわになっているみなさまに大好きな曲をお贈りします。
Jazztronik https://www.youtube.com/watch?v=tTXhJ4-gsmI





2016年9月10日土曜日

北広島の家 デイテール そのニ 

 
ふと気が付けば秋の空・・・雨が多くなって、すぐに空気が涼しくなりますね。
今日の北広島は通り雨の後、少しだけ日が差しました。先日、無事に足場を解体して、工事は室内に移行。U棟梁の細やかさが光る室内各部の納まりです。
 
階段は蹴込板にパッシブ換気の戻り空気を吸収するスリットを設けました。階段の中は機械室になっているので中の照明がスリットから漏れて夕方はとてもきれいに見えます。

拡大するとこんな感じです。このスリットがダウンドラフトしてきた空気を吸い込みます。

壁の一部をフロア貼りとしました。

こちらは構造用の針葉樹合板を使った目透シ貼り。5.5mmのベニアを挟んで目地をきれいに通します。

こちらはお馴染み、白樺積層合板とその断面が美しく見えるように太鼓状に面取りした窓の下枠。

こちらはフローリングと構造用合板の取り合い部分。
 
今日は2CELLOSの二人・・こりゃロックだね(笑)


2016年9月9日金曜日

円山西町の家 気密測定1回目

本日、16:00より「円山西町の家」の気密測定を行いました。もちろん担当するのはお馴染みDr.タギ氏。超高気密住宅専用の小口径の整流筒を持ち込み、いざ測定開始!室内の空気を排出するファンが静かに回る。風切り音なんてぜんぜんしない。モーターの低く唸る音だけ。1回目でC値0.3cm2/㎡、多少のテープ増し貼りの後2回目でC値は早々と0.2cm2/㎡を記録。開始から僅か30分で充分な結果を得て全員笑顔で完了と相成りました。(笑) 
 
 
隙間は僅か24cm2。要は家中の隙間を全て集めてきても4cm×6cmということ。

面積で割ったのが相当隙間面積(C値)

今日は風もなくて、気密測定には絶好の日でした。数値もきれいに揃い隙間特性値も1.25と上々。1.6以下なので24cm2の大きな孔が集中してどこかに開いているのではなく、家全体に小さな隙間が平均的に散らばって存在していることを示す良好な状態です。

ちなみに「北広島の家」もC値0.2を記録。双方の現場の大工さんをはじめ関係者のみなさんに心より感謝したいと思います。こうした気密性の高さが断熱住宅の品質を上げ、建物の特性を大幅に改善します。パッシブ換気が成立するのも驚くほどシンプルな設備で暮らせるのも皆さんのおかげです。(笑) ありがとう!
 
今日はフラメンコギター やっぱパコでしょう!
 

円山西町の家 上棟式



9/4(日)は「円山西町の家」の上棟式でした。当日は仕事はお昼まで。縁起よく屋根の上に吹流しを上げて大工さんがきれいに現場の掃除をしてくれました。U棟梁、S職長、大工のSさん、Hさんそして現場をまとめてくれた武田社長。本当にありがとうございます。みなさんのおかげでとても心のこもった上棟式になりました。想えば今年は意外に雨が多く、厳しい工期との戦い。みなさんたちの頑張りに助けられてここまで来ることができました。

室内に宮司さんの祝詞(ノリト)が朗々と響き立派な棟札をいただきました。次に棟札を見るのは40年後か?50年後か?未来の設計者や棟梁たちに笑われぬよう完成までしっかりと現場を見たいと思います。
 
建て主さま、この度の上棟心よりお慶び申し上げます。また私も含め現場を労う機会をお作りいただきまして心より御礼申し上げます。引き続き、よい家となりますように精進したいと存じます。
 
今日はJAZZ・・・なんとかここまで来れて嬉しい!

2016年8月30日火曜日

円山西町の家 木製サッシ工事

「円山西町の家」は敷地からの眺めが抜群。要はたいへんロケーションに恵まれた敷地なんです。東側には迫る山並み、北側には札幌のまち並みが広がり、南側にはお向かいさんの背後に頂まで連なる木々の緑が続いています。そういう敷地には窓も特別なものを用意したくなります。それが今日のお題。武田建設さんの作るコーナーウインドウです。窓の開閉できる部分にはメーカー既製品を使いコーナー部分のFIX窓は断面形を指定して地域の木工場で加工し現場で組み立てます。写真は厳しい工期と明日からの台風の上陸に供えて自らサッシの組み立てを行う武田司社長ご本人。木製サッシのよいところは地域で大半のことが出来てしまうこと。でも自社でサッシを製造しちゃう工務店って凄く心強いです。(笑) 
こちらが札幌のまち並みを見下ろ北側のコーナーウインドウ。ちなみに左に見える1.5m角の既製品のサッシ単体で約100kg 。全体では250kgを超えます。でもな~この景色ならやっぱり建物の角を開放したくなります。四季を通じて美しく変わり行く窓の景色はこの家の宝物だからです。
 
こちらが外部から見たコーナー部分。明日の天候を見ながらトリプルガラスを入れる予定です。

こちらが日当たり抜群の南側。大きく跳ね出した庇をコーナーウインドウ上部に回して夏場日射遮蔽します。写真はAM11:00頃です。窓面が影の中に入って涼しそうです。
 
今日はJAZZ行こう!(笑) https://www.youtube.com/watch?v=Pdtb08ihndU

2016年8月29日月曜日

北広島の家 ディテール その一

本日は「北広島の家」の外装板金工事がほぼ終了しました。板金は北海道ではたいへんポピュラーな素材です。140年以上前から屋根の防水に使われはじめその後外壁にも使われるようになりました。まさに地域の伝統的建材ですから腕の良い建築の板金屋さんがたくさんいて。私たちの無理難題に真摯に答えてくれます。
 
「素材をピシッと薄く通して見せたい」、「ハゼつかみを見せたくない」、「見付け寸は15mmに揃えたい」、「破風の厚みを消し去りたい」、「サッシの枠回りを消して障子のみ見せたい」、「軒天にごつい雨切りは付けたくない」、「極力シーリングは正面に見せたくない」・・・その一方「壁内の通気は完全に取りたい」・・・(笑) 
サッシの下枠は木口に結露水の排水孔があるので厚みを見せるけどその他の三方は枠の厚みを隠すように工夫します。正面からシーリングの厚み10mmが見えるのは枠下のみ。

残り三方のシーリングは窓を正面から見て90°方向に充填して厚みが正面から見えないように納めます。

精度の良い貼り上がりとなるように板材には歪み防止のさざ波加工が入ります。
 

軒裏と壁との取り合い、壁と袖壁の取り合い、袖壁の底蓋の取り合い・・・・・打ち合わせしたところが職人さんの高い技量で何事もなかったように納まります。

小屋根とその上の外壁の隙間からはもし壁内に雨水が吹き込んだときに排水できるよう、10mmのスリットが設けられています。普段は通気層の空気を取り入れ躯体を乾燥させます。

こちらは窓上。同じように10mmの排水&通気スリットが見えます。

こちらは円盤タイプのセルフード。壁に結露水が垂れないように水切り付きのものを使います。

トメ折をピシっと決めて、軒天ボードと精度よく取り合わせます。
職長、ほんとうにいつもありがとうございます。
 
今日はね小田和正っていうより佐橋佳幸のギターで聞く小田和正 いいね~(笑)

2016年8月23日火曜日

円山西町の家 断熱工事

雨の合間を縫って断熱工事に入った「円山西町の家」です。
こちらは室内側グラスウール105mm。
この現場ではコンベンショナルなGW16kg/HGを使います。 

一方こちらは外部よりグラスウール190mm。石膏ボードの上からタイベックを貼ります。

左側が作業中、右側が完了部分です。
 
台風の豪雨が過ぎ去った現場。青空が屋根の水溜りに映ってきれいでした。
でもこれからまた蒸しますね~(笑)

残るは正面の断熱。みなさん暑いけどがんばりましょう!(笑)

建築工房クームさん

8/19(金)は青森県の工務店、建築工房クームさんご一行が、見学にお越しになりました。社長である沢目さんを筆頭に設計や営業、実際に現場で働く大工さんまで、総勢8名の視察団。もの凄くみなさん熱心で明日から仕事に行かせるレベルの質問や具体的な設計手法のお話しをさせていただきました。ここ最近は毎年、全国の工務店さんをはじめ設計者の方々とお会いする機会をいただきますが、社長だけ営業だけといった視察ではなくて総合的に新たな方法を吸収しようとする姿勢には頭が下がります。
 
建築工房クームHP http://www.cumu.jp/
 
写真は「円山西町の家」の屋上。0勾配のシート防水の上でパチリ。あっけない程、簡単な防水に怪訝そうな顔のみなさん。本当に勾配もルーフドレーンもない??破風も軒裏もない??でも陸屋根なのに庇はある・・・??
 
こちらは300mm断熱の夏場の室内が体験できる「平和の家」。基礎断熱により使えるようになる床下を使ったパッシブ換気の様子を視察中。みなさんなかなか出てきませんね~(笑)

こちらは二階のロフト。パッシブ換気の排気口を視察中。
 
ぜひ青森でもパッシブ換気を広めてください。みなさんの挑戦を応援しています!(笑)
 
今日はクラプトン!この果てしなさがいいっすよね~(笑)


2016年8月12日金曜日

北広島の家 板金外装工事 直前

こちらは、外壁の板金工事直前となった「北広島の家」

薄く長く跳ね出した庇やキャノピー、窓廻りもうすぐ板金屋さんが外壁を葺き始めます。

窓廻りの板金の役物。窓上から通気層内に侵入した雨水は排水できるようにしました。


窓下の水切りと出入りを揃えてピシッと納めます。

円山西町の家 屋根断熱工事

外壁の外貼り断熱下地の取り付けと屋根の断熱工事に入った「円山西町の家」。

話は変わるが現場でよく顔を合わせるカナヘビ。今日はでかいアブをゲットしてご満悦・・・(笑)

「円山西町の家」の300mm断熱構造は「ニセコの家Ⅱ」の構造と従来型の二層構造を合わせたもの。構成としては柱の外側に190mm、柱の間に105mm、合計295mmの断熱構造を外部と内部から充填して完成させます。防湿+気密ラインは通常通り柱の内面で取ります。

208の断熱下地。

こちらは屋根の外貼り断熱を上から下に押し込んでいるところ。厚みは350mm

こちらは3層目のGW。