2014年10月18日土曜日
澄川の家 宮城の工務店さん視察
「澄川の家」本日の視察は宮城県石巻から。工務店の社長さんたちに来ていただきました。今年も多くのみなさんに視察に来ていただいて現場一同、身が引き締まる想い。全国のみなさんからよい刺激をいただいています。家づくりを通して北海道の歴史や設計思想を知ってもらうのは嬉しい限り、この場をお借りして御礼申し上げます。(笑)
2014年10月15日水曜日
宮ノ丘の家Ⅱ 基礎型枠工事
雨が続き、一気に紅葉した「宮ノ丘の家Ⅱ」の現場。今日は秋晴れの中、基礎の型枠工事です。地足場から型枠を下ろして谷底にいる職人さんが建て込んで行きます。平地なら90cmで終るこの型枠も現場の傾斜地では軽く3mを超えます。
埋め戻し前の基礎の前に立って上を見上げると実質4階建ての高さを体感します。埋め戻すとそうでもないのですが今の時期が一番迫力を感じます。
澄川の家 気密測定
本日は「澄川の家」の気密測定。大工さんに電気屋さん設備屋さんに私と全員集合です。測定者はすっかりお馴染みDr.タギ氏。当事務所の全ての建物の省エネルギー計算、目標とする燃費に必要な床、壁、天井のU値(断熱レベル)、Q値や平均U値、躯体構造別の結露特性、おまけにパッシブ換気(高断熱建物用自然換気暖房)のアドバイスまでお願いできる環境コンサルタントさんです。
全員緊張しながらファンのスイッチON!
ちなみに写真の測定器の整流筒(画面中央、柱の左側に飛び出したラッパ状の筒)は超高気密住宅専用のスペシャル小口径バージョン。C値が0.5cm2/㎡以下でしか勝負しない「挑戦的な現場や会社」/(笑)専用とのことです。
M棟梁自ら自前の熱画像カメラで躯体のピンホールを探します。最近では工務店さんにも広がりを見せるこうした器具。これから内外温度差の大きくなる季節には特に有効になります。温度の見える化って当然ながら大切ですよね~(笑)。
結果は第一回目では上々のC値:0.2cm2/㎡。今後、内装が進むと更に数値は良くなるので一安心です。
家全体の隙間は約4cm×5cm程度。今回は建物の延べ床面積が約86㎡(26坪)ですから大工さんはかなり頑張ったと思います。
本日は秋晴れ。随分と太陽が低くなり居間が明るくなってきました。
低い秋の太陽が先日完成した木製外壁の影を鮮やかに映し出しています。
大工さんは外廻りが終了。いよいよ内装に取りかかります。
2014年10月14日火曜日
宮の森の家 上棟式
本日は台風19号による雨の中、「宮の森の家」の上棟式でした。北海道神宮より宮司さんをお招きし、建て主さんご一族の繁栄と無病息災、合わせて現場の安全をお祈りします。今年の北海道は特に雨が多く、各現場の作業もたいへんですが、今までぎりぎりで雨をかわして床を濡らすこともなくここまで来ている「宮の森の家」です。きっと私以外のみなさんの普段の行いが良いのだと思います。(笑)毎年思うのですがこればかりは何度経験しても不思議なものですね~。このご利益を大切に、一層安全に気を付けて無事立派に完成させたいと思います。
玉串を奉納し、二礼ニ拍手一礼。「どうか立派に完成しますように!」
屋根の上にはためくのは5色の吹流し。㈱丸稲武田建設さんお馴染みの上棟式用の品。U棟梁とお弟子さんたちが取り付けてくれました。最近では農家さんくらいしか吹流しは揚げませんから、かなり住宅街の中では懐かしい風景だと思います。
雨でしたけど、風はまずまず。さて棟梁、明日からまた頑張りましょう!(笑)
2014年10月11日土曜日
変わり始めたこと
人間の特徴は同じ哺乳類の中でも極端に温度変化に弱い事なんです。特に寒さには弱くて生存のためには安定的な室温をはじめとする「生存可能環境」を自ら整える必用があります。言い換えれば建築なしには生きられない動物が唯一人間だといえるでしょう。したがって家作りの本質的な目的にこうした健康に生きるための環境の獲得があるのは、なにも新しい話しではありません。
でもね・・・人間って「目先」の「簡単便利」に弱いんですよ~。昔からこんなに寒い北海道なのに、「家が寒い!」って相変わらずよく聞くでしょう。家を暖かくするなんて簡単でしっかり断熱すりゃ~いいだけなんですけど・・・なぜか出来てこなかった。断熱なんて実はお安いもので巷でよく見る平均的な家なら総工費の約2~3%程度、当事務所で取り組んでいる300mm断熱だって5%程度です。2000万円もする家の断熱工事費が40万円少々なんて意外だと思いますよね~。おまけにその程度じゃまだまだ寒いし、オール電化の多い北海道じゃ北電さんの相次ぐ値上げで今年の冬場は昨年に続き戦々恐々・・・、電気代が上がるってことはその他の灯油やガスも上がるってことで更に悩みは深まるばかり・・・
でも最近は随分クライアントさんの意識が変わってきました。簡単に言えば「スマートハウス」に疑問を持つ人が増えたって言う印象でしょうか、太陽光に燃料電池、HEMSによる全体制御とくれば、聞こえはよいものの、見方を変えれば高額設備のオンパレード。もちろん高額な直接コストを負担できる人しか建てられず、そうした最先端設備は毎年進化するのですぐに古くなって陳腐化も早い。要は定期交換みたいなランニングコストも合わせて高額!となるビジネスモデルに踊らされ続けることになります。これってまるで携帯電話の世界。ローンを払い終わる35年後は「こんなの昔あったあった・・・」なんて笑いのネタにされること間違いなし。一時、完全にスマホ化するかに見えた携帯業界も今じゃ、利用者のニーズによってはガラケーの方が何倍も安全で安心で安価。ってことが明らかになっている。
みんな景気が良くて余裕がある内は「目新しさや簡単便利」に流れやすいけど、そうじゃなくなるとよーく考えるようになる。結果、若くたって賢い人が増えるような気がするのです。尊敬する先生が昔言っていたことに、「問題はむしろ本質的に解決しちゃうと困るっていう人が多いことなんだ。」っていうのがありました。当時はよく意味が分らなかったけど今はなんとなく分る。高額な設備や機器を開発したり販売したりする理由を維持するためには家なんて暖かくなってもらっちゃ困りますよね~(笑)。うーん確かに。想えばこの方程式に気付かない限りずーっと状況は変わらないわけで・・・。「家全体の事を考えて断熱しましょう!」なんて面倒なことを考えるより「太陽光付けよう」とか「ヒートポンプ」どうでしょう?って考えるほうが敷居が低くて簡単そうに見える。でもざるみたいに熱の逃げる家にそんな設備を付けたって解決には程遠く、一時安心するような気がするだけ・・・かくして歴史は繰り返す・・・
たしかに不景気は良いことではないかもしれないけど、困難な時ほど人を賢く強くする!そんな力強い風を最近感じています。
You-tubeを見ていて面白いPVがあったんでUPします。まあ~ナレーターの口調は好き嫌いが分かれると思うけどぜひ聞いてみてはいかが。
http://www.youtube.com/watch?v=Cc7x2Eu3BLo&feature=share
でもね・・・人間って「目先」の「簡単便利」に弱いんですよ~。昔からこんなに寒い北海道なのに、「家が寒い!」って相変わらずよく聞くでしょう。家を暖かくするなんて簡単でしっかり断熱すりゃ~いいだけなんですけど・・・なぜか出来てこなかった。断熱なんて実はお安いもので巷でよく見る平均的な家なら総工費の約2~3%程度、当事務所で取り組んでいる300mm断熱だって5%程度です。2000万円もする家の断熱工事費が40万円少々なんて意外だと思いますよね~。おまけにその程度じゃまだまだ寒いし、オール電化の多い北海道じゃ北電さんの相次ぐ値上げで今年の冬場は昨年に続き戦々恐々・・・、電気代が上がるってことはその他の灯油やガスも上がるってことで更に悩みは深まるばかり・・・
でも最近は随分クライアントさんの意識が変わってきました。簡単に言えば「スマートハウス」に疑問を持つ人が増えたって言う印象でしょうか、太陽光に燃料電池、HEMSによる全体制御とくれば、聞こえはよいものの、見方を変えれば高額設備のオンパレード。もちろん高額な直接コストを負担できる人しか建てられず、そうした最先端設備は毎年進化するのですぐに古くなって陳腐化も早い。要は定期交換みたいなランニングコストも合わせて高額!となるビジネスモデルに踊らされ続けることになります。これってまるで携帯電話の世界。ローンを払い終わる35年後は「こんなの昔あったあった・・・」なんて笑いのネタにされること間違いなし。一時、完全にスマホ化するかに見えた携帯業界も今じゃ、利用者のニーズによってはガラケーの方が何倍も安全で安心で安価。ってことが明らかになっている。
みんな景気が良くて余裕がある内は「目新しさや簡単便利」に流れやすいけど、そうじゃなくなるとよーく考えるようになる。結果、若くたって賢い人が増えるような気がするのです。尊敬する先生が昔言っていたことに、「問題はむしろ本質的に解決しちゃうと困るっていう人が多いことなんだ。」っていうのがありました。当時はよく意味が分らなかったけど今はなんとなく分る。高額な設備や機器を開発したり販売したりする理由を維持するためには家なんて暖かくなってもらっちゃ困りますよね~(笑)。うーん確かに。想えばこの方程式に気付かない限りずーっと状況は変わらないわけで・・・。「家全体の事を考えて断熱しましょう!」なんて面倒なことを考えるより「太陽光付けよう」とか「ヒートポンプ」どうでしょう?って考えるほうが敷居が低くて簡単そうに見える。でもざるみたいに熱の逃げる家にそんな設備を付けたって解決には程遠く、一時安心するような気がするだけ・・・かくして歴史は繰り返す・・・
たしかに不景気は良いことではないかもしれないけど、困難な時ほど人を賢く強くする!そんな力強い風を最近感じています。
You-tubeを見ていて面白いPVがあったんでUPします。まあ~ナレーターの口調は好き嫌いが分かれると思うけどぜひ聞いてみてはいかが。
http://www.youtube.com/watch?v=Cc7x2Eu3BLo&feature=share
2014年10月10日金曜日
宮の森の家 耐力面材貼付け工事
従来は筋交いと呼ばれる斜め材を用いて外壁を強くしていましたが、近年は合板に代表される薄い耐力面材で柱と梁をつなぎ外壁廻りの強度を出します。昆虫の甲羅のように建物の外殻を固めて耐震性を確保しようという考え方です。このやり方だと外壁周りに斜め材が少なくなるので断熱材を入れやすくなります。以前は構造の隙間にむりやり詰め込む事が少なくなかった断熱ですがこうした材料や考え方の進歩によって両立することが出来るようになります。
南側の二階が跳ね出す特徴的な外観です。
こちらは真北になる寝室ですが、目線レベルに塀を立て、ランマに当たる部分に高窓を付けて光を取り込む予定です。北側が意外に明るいのはなかなか理解されないのですが、こうすることで方位の不利がなくなります。
屋根なりに断熱を行う屋根断熱により二階のLDKは開放感のある吹き抜けに出来ます。北国の住宅は居間を二階に持って来ると随分と有利な面が多いのです。しかし最近は二世帯住宅の増加で随分とポピュラーになってきました。写真の右側に見える大開口は巾2.6m、高さ2mのテラス窓。外には奥行き約1間のテラスがあって、夏場の日射遮蔽、毎日の洗濯干しや家族のイベントに活躍します。
澄川の家 外壁木貼工事
「澄川の家」の外壁がほぼ貼り終わりました。今回は「目透かし貼」と言われる方法で15mm透かした間から黒い防水透湿シートが見えるデザイン。従来のタイベックより耐候性に優れるシートのおかげで外壁の貼り方の自由度が広がります。
通気層の下面を解放し入った水は窓上に溜まることなく水切りに落ちるデザインです。
小屋根もゆがみナシ板金屋さんさすが!
日が傾くと壁の影がリズミカルに見えます。
耐候性の高い黒い防水透湿シート。
正面を残してほぼ完了です。
今日はエンリケイグレシアスなんていかが
2014年10月6日月曜日
ソトダン21北海道研修会
本日は、本州の建築関係者のみなさんによる北海道研修会のお手伝いをさせていただきました。写真は上遠野邸。1968年に建築家、上遠野徹 氏の設計により竣工した平屋の住宅でコールテン鋼で現場溶接されたフレームに連窓の窓が印象的な表情を見せています。日本のモダニズム建築を厳選したDOCOMOMOジャパン100選にも選ばれた美しい建築でみなさん感慨深げにご覧になっていました。今回のメンバーは著名な建築ジャーナリストである南雄三さんの呼びかけで遠く、四国や名古屋から北海道の建築を見るために来られたとのこと。北海道に注目してもらえるなんて嬉しいですね~。(笑)
40年経っても変わらず美しい室内。
設計者もたくさん来られて話が弾んでおりました。
宮ノ丘の家Ⅱ 基礎配筋工事
基礎の高さが3mを超えるために、地足場を組んで配筋して行きます。コンクリートはこの足場を渡りながら流し込む予定です。
足場上から見た基礎の底盤の配筋です。
相変わらず眺めの良い敷地ですが、近づくと足場のボリュームに圧倒されます。
仮設トイレもおく場所がないので斜面から一段下がった位置に設けます。この時期は安全第一。気を付けて工程を消化しましょう。
宮の森の家 建て方そのニ
最近はほんとうに雨が多いです。10/4も雨になりました。屋根がしっかり葺けるまでは心配ですが、そこは百戦練磨のU棟梁。10cmの外貼り断熱を完了するや否やすぐに防水透湿シートを敷き垂木を留め付けています。最近の空模様ではいかに早く屋根をまとめるかが全体の工程を大きく左右します。窓の発注も無事終了。悪天候にも負けず快調に工程を消化している「宮の森の家」です。
この状態なら雨でも安心。降った雨が断熱材をぬらす心配はありません。
構造金物も一応全数確認です。
2014年9月30日火曜日
澄川の家 本日のお客さま
本日は「澄川の家」に三五工務店の工事部、設計室のみなさんが見学にお越しになりました。札幌で家づくりを考えたことがある人なら、かなりの頻度で耳にする有名工務店さんですよね~。
50年以上の歴史を持ち、札幌新住協さんの古参メンバー。先日の伊達の須藤さん、岩見沢の武部さんと並んで、北海道屈指の工務店さんです。まあ~みなさん大先輩ですしプロばかりですので・・・誠にその~緊張することばかりな訳で・・・(笑)
M所長にも随分助けていただいて・・・なんとか。
なんでもこれから新しい企画に取り組むとかで・・・、現場で製作した壁の断面模型や0勾配のシート防水屋根。外張り断熱されカラマツで統一された小屋組、開放型通気層の木外壁、現場ノックダウンの超高断熱サッシ等々、じっくり見ていただいたのも束の間、プロ特有の厳しい質問もちらほら。(笑)私たち「チーム澄川」としてもたいへん刺激になりました。新しい企画が完成しましたらぜひ見学させてください。でも見方を変えれば有名な工務店さんにたくさん見に来ていただけるなんて現場としては光栄な事ですよね・・・気を引き締めて頑張りましょう!
本日はご訪問ありがとうございました。(笑)
宮ノ丘の家Ⅱ 根掘り工事完了
斜面の下、階段状に水平面が切り開かれた「宮ノ丘の家Ⅱ」の現場です。この水平面が土中の基礎の底盤(基礎底)となります。斜度が非常に急なので斜面を階段状に二段切りしています。砂利の敷かれた水平面に水糸を張り、基礎の形状を墨出しして行きます。
写真は晴れていますが、この後、久々のゲリラ豪雨。I所長くれぐれも安全確保ヨロシクデス。
レベルを覗きながらてきぱきと指示を出すI所長。
今日はホロヴィッツなんていかが。短い演奏なのに心に染みます。
2014年9月29日月曜日
宮の森の家 建て方工事
建て方の始まった「宮の森の家」。先日までの豪雨が嘘のように週末は雨の予報にも関わらず天候は崩れず、快調に建て方が進みます。都市計画の関係で、3階建て以上の高めの建物が建ち並ぶ地域に敷地があること。二世帯住宅のために、子世帯のある2階の必要面積が1階より大きいこと。要は2階が1階より大きな間取りのために2階の梁の本数が多く、梁掛けにはクレーンを用います。特に武田建設さんはクレーンによる建て方が得意。大工さん3名とクレーンのオペ(操縦者)さんとの息もばっちり。大きな梁が簡単に建て込まれてゆきます。
5mを超える梁を二人で建て込む大工さんたち。
足場の上で建て込みを仕切るのはおなじみU棟梁。現場に陽気な岩手弁が響きます。
今日はこの抜群の段取りとスピードにふさわしい曲を贈ります。
リヒテルのバッハなんていかが。https://www.youtube.com/watch?v=8K5-_f_KT5M
2014年9月25日木曜日
宮ノ丘の家Ⅱ 根掘り開始
いよいよ始まった根掘り。階段状に斜面を切り取りながら。ユンボを自在に操るオペレーターさん。涼しい顔でこなしますけど見ていると迫力あります。
足元を固めながら少しづつ慎重に水平な地面を広げ、掘り下げて行きます。
斜面が急なために基礎の高さも階段状になります。斜面の下で根切底を確認するI所長。
ちなみに、急斜面なのと最近、頻発するゲリラ豪雨のために掘削した土は敷地内に堆積すると危険です。搬出土量は約200m3、ダンプ約20台分の土を搬出します。
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