2010年11月18日木曜日

菊水の家 気密工事+α

現在、菊水の家では気密測定に向けて準備が進行中です。写真はチーム菊水の電気工事担当のK専務。壁付けブラケットの高さや離れ、供給側の電線の貫通位置等々を細かく決めてゆきます。

3階では、スキップフロアが進行中。菊水の家ではリビングとダイニングキッチンを段差で分けて配置して一体空間ながら用途分節も同時に行います。

2階からバルコニーへ出る扉には少々仕掛けがあります。本邦初公開です。一見見た目は普通のテラスドアですが実は....

レバーを水平にすれば、内開きになり.....

レバーを上まで回すと、扉の上部が室内側に倒れて、簡単にロックされたまま換気ができる状態になります。ドイツでは一般的なドレーキップというスタイルの窓で、慣れるには少々時間が掛かりますがなかなか優れた開閉のスタイルです。まあ欠点は少々コストが掛かるところですが..(笑)

お馴染み気密施工です。菊水ではガスケット+テープです。

サッシも内側からシールします。反対に外部側はオープンジョイントです。

樹脂製窓と異なり木製窓は廻りに1cmの隙間をぐるりと設けてそこにシールを打ちます。

一見美しく塗り分けてあるように見えますが、まったく別のエコシラ合板を継いでいます。

裏から見ると...座金とボルトでお互いを引っ張り合って継いでいます。こうすることで長物を特注することなく、安価な規格品を用いて長物材を作ります。㈱日新インテックさんはチーム菊水の内部建具担当ですが、こんな技を使ってさりげなく、現場の要求に応えてくれます。

実はかなりメカニカルです。


南あいの里の家  内装工事(階段)

本日は待ちに待った階段が掛かりました。まだ手摺がつきますが、部屋に及ぼす光の影響が伝わるでしょうか?実際の壁は白色ですからこの陰影がさらにはっきりします。北側の窓からの光で階段の段板を壁に映しこもう。きっと放射状の美しい影ができるはず.....等々頭の中で考えていた事柄を確認しながら細部に目を光らせます。ちなみに2階からロフトへは、片持ちのささら階段。壁側にもササラを付けると影が美しく伸びないので壁の中に段板を呑み込ませて留めています。印象はご覧のとおり、段板が壁から生えたように見えます。

一方1階と2階の間にある踊り場から2階に上がる階段は下支えの3列ササラ階段。写真では分かりませんが、この階段は壁から離れています。純粋に下支えのササラ3枚で階段を支持しています。

1階から踊り場までが箱階段、段板と段板の間からむこうが見えない安定感のあるタイプです。ご覧のように南あいの里の家では、3種類の階段スタイルを使い分けています。段階的に上に掛かる階段ほど、シンプルに軽く透明にすること。要は上に行くに連れて階段のボリュウム感が薄れるように考えてあります。これは吹き抜けの上部からの圧迫感を押えるためと、上がる人に高さを意識させて注意を喚起させるためです。日本人は足元の見えない、一見怖くない階段を好みますが、このように高さから来る情報をまったく取り去ってしまうと逆に注意をしない癖がついてしまいます。これは本末転倒で、住人を安易に油断させる設計はあまり好きではありません。安全な階段とは怖くない階段ではなく、回り段を設けない、段板の奥行きが24cm以上ある。蹴上げ(一段の高さ)は極力18cm以下にする。そして注意喚起を忘れない。空間を阻害しない。光を遮らない。等々の観点からいつも非常に時間をかけて設計します。お馴染みU棟梁はその図面を見ながら更に時間をかけて作ってくれるのです。

階段手摺の打ち合わせ中。握りには木をつけて握りやすく安全に。細い部材ながら強靭に強く等々確認してゆきます。

2010年11月15日月曜日

南あいの里の家 自然温度差⊿tn

本日は、小雪がちらつきとても寒い一日でした。みなさんはいかがお過ごしですか、現在、南あいの里では、床のフローリングが貼られ、室内のボードもほぼ終了しつつある状態です。本日は大工さん5名、休日もそこそこに全力で頑張っています。この季節になると昨年の銭函の家でもそうでしたが、建物の自然温度差(⊿tn)を実感することができるようになります。前回のブログでも触れたように、断熱工事的には完了している南あいの里の家では、家自体が暖房に頼らずに作り出す温度(自然温度差⊿tn)が、北海道の一般的な建物とは大きく異なります。みなさん一緒に覗いてみませんか?

この温度計は現場の仮設トイレ内のものです。室温は3.6℃、湿度54%です。
実際は風や雪の影響で屋外はさらに寒いのですが、一応基準の屋外温度とします。
一方、大工さんが働く室内は、下記の状況です。 


17.5℃で湿度70%です。もちろんヒーター類は使用していません。あえて言うならば大工さんの体温と、工具の動力用コンプレッサーからの発熱程度でしょうか。昨年の銭函の現場でためしに温度計を工事中の屋外と屋内に置いてみようということになり気付いた次第ですが、意外や断熱の恩恵を実感できます。

ちなみに、昨年の銭函の家の現場でも http://ako-re.blogspot.com/2009/12/blog-post_03.html


2010年11月14日日曜日

ASJイベントを終えて

11/13.14、モエレ沼公園ガラスのピラミッドで行われたASJ南スタジオのイベントが無事終了いたしました。二日で120名を越える方々のご来場をいただき、心より感謝させていただくとともに少しだけ建築家に興味を持っていただいた事に嬉しさを感じました。私も会場でたくさんの方々とお話ができてとても勉強になりました。また機会を見つけてイベントに参加させていただきますので、建築家に興味をもたれた方はぜひお越し下さい。みなさまが家作りを楽しめますように心より願っています。        

 山本亜耕

2010年11月12日金曜日

菊水の家 最終的なQ値

みなさま、寒くなってきましたね~。インフルエンザが流行の兆しとか、風邪など引いていませんか?私といえば、菊水と南あいの里の現場が最後の追い込みに入り、幸せな忙しさのなかで毎日を過ごしています。
北海道が1988年より推奨してきた北方型住宅仕様を遵守しそのルールの中で最高性能を目指す南あいの里に対して、そのルールを下敷きにしながらも独自の仕様も加味して高みを狙う菊水。両者は似ているようでいて実は設計のコンセプトが異なります。
南あいの里では、今年度の北方型ECO+のルールに則り、Q値計算上禁止された機械換気ではなくパッシブ換気(自然換気)を前提にQ値の算定を行っています。安易に熱交換換気の性能に頼って断熱を軽視することを防ぐための措置ですが、反対にしっかり断熱をした建物に熱交換換気装置をつけたならば、今の北海道の標準技術でQ値がどのくらいになるのかも大いに興味があるところだと思いませんか?菊水の家はそうした問いに答えるために1種熱交換換気システムを装備しています。さらに、空気熱源のヒートポンプを用いた暖房、給湯を用いることで低燃費を狙い、オール電化の泣き所である電力生産時の一次エネルギーの削減にも取り組んでいます。設備的にはたいへん今風であえて言うならば、太陽光がないくらいでしょうか?(笑い)
しかし今までブログをお読みの方は既にお分かりだと思いますが、こうした設備は優先順位としては二番目であることをぜひ上の表から感じてほしいものです。この表は現在建設中の菊水の家の最終的な断熱仕様をもとにQ値の算出をした資料の一部です。もちろん作成者はDr.タギ氏、実に分かりやすくまとめていただいています。それによればQ値は0.7W/㎡k、家全体で必用とされる暖房設備の大きさは2kw少々。みなさんが毎朝お使いのドライヤーは1本約1kwですから、2本分で家全体の暖房がまかなえることになります。従って室内に置く発熱体はたいへん小さくできます。
断熱に軸足を置いて室内の快適性をデザインすることは、けして暖房設備を否定するものではありません。一般にライフサイクルの短い機械暖房設備に掛かる負担を抑え、適切な大きさにすることでコストを抑えさらに燃費も改善します。換気設備も同様に複数のメリットが考えられます。私たちが取り組む省エネやCO2の削減には今後たいへんな努力が必要ですが、全て革新的な技術開発に任せるのではなく、自らの意識を変えることでずいぶんと楽になることをぜひ知っていただけたら幸いです。寒さを理由に始まった北海道の断熱が実はたくさんの長所と価値を備えた賢い暮らしの知恵として地域に根付き、育つことを願っています。1軒また1軒と設計し建てることでこのテーマにたくさんの仲間たちとのコラボレーションを通して挑戦し続けたいと思います。


2010年11月10日水曜日

南あいの里の家 気密+断熱


現在、チーム南あいの里は気密試験の成功の余波で活気付きながら、内装下地のボード貼りが進行中です。丁寧に丁寧に漏気部分をつぶしていった結果、気密性能は0.1cm2/m2にまで到達しました。このブログをお読みの皆さんの中には私のご同業の方々も多いと存じます。「なにもそこまで気密にこだわる必要はないでしょ?北方型ECO+の基準だって1cm2/m2以下じゃないの、それで高気密住宅としては十分なのだからオーバースペックを喜んだってあまり意味が無いんじゃないの?」もちろんご説ごもっともです。しかし1cm2/m2の気密住宅はどんな条件でも1cm2/m2の性能ではありません。街の周りに空地が多く、冬期の季節風も強く吹き付ける現在の敷地の条件下では気密性能は簡単に低下してしまいます。風の強い地域では、その影響により建物の漏気量は飛躍的に増えますから風の強い地域ほど気密性能に安全側のマージンが必要となるのです。もう一つの理由は、北海道の住宅に必用とされる断熱の水準が300mmであると考えている点です。この世界になると、体温や日射、調理や入浴の際にでる生活排熱さえ室内を暖房する大切な熱源として無視できなくなります。驚くべきことに昨年竣功した銭函の家では、冬の夜に子供の友人が遊びに来ると室温が上がりそれを家族が体感できるほどです。照明をつけても室内の気温が緩やかに上がるのがわかります。室内の気温変化はさらにゆっくりと穏やかになります。普段はほとんど気付かない熱が支配的になる環境においては、前述の漏気量もずっとデリケートに扱う必要が生じるのです。
測定シートを見て、ほ~っと目を細める人はかなりのマニアですね~。外気温が6℃に満たない条件下で室温が約15℃、既に断熱気密的には完成した状態ですから建物の性能を体感することができます。

ASJイベントに参加します。

11月13(土)、14(日)ASJさんのイベントに参加させていただきます。
当日は私の他にも、北海道で活躍中の建築家が多数参加いたしますのでみなさんぜひモエレ沼公園に遊びに来てください。

詳細は http://www.asj-net.com/event/data.php?eventid=94-10

2010年11月9日火曜日

菊水の家 充填断熱工事


外貼り断熱工事が終了し、今度は室内側からGW(グラスウール)を充填してゆきます。このとき大切なのはグラスウールと、防湿ポリフィルムの間に極力空隙を作らないこと。丁寧に丁寧に充填してゆきます。

こうした空隙は、手直しが必要です。充填断熱の監理は少し神経質すぎるくらいにやります。品質第一、こうした部分の積み重ねが普及型の300mm断熱プロジェクトを支えています。

がんばれ!チーム菊水のみんな。 南あいの里は強敵だぜ~っ!

菊水の家の開口部の設計を担当する㈱エンヴェロッブさんがチョイスしたのは既製品と特寸サッシを上手に組み合わせた方法論。こうすることで性能とコストを高い位置でバランスさせられます。

菊水の家は既成の木製サッシを上手に用いて普及型300mm断熱仕様としての高い費用対効果を狙います。写真はスウェーデン製のトリプルガラスのサッシですがガラス同士をつないでいるグレーの部分に注目。以前はこの部分にアルミを用いていましたが、新製品は熱伝導率の低い樹脂に変更されています。これによりガラスの四周面からの熱がずっと逃げづらくなります。ペアのLOW-Eアルゴンのガラスと比べると手で触っても明らかに表面温度が違います。北海道の建築をさらに進化させるためには、このように高い性能を有する開口部を地場で作ることが必要です。そのためにはいつもこのブログで訴えているように、ユーザーの皆さんが正しく断熱の意味を理解して、窓に対する意識の高い建築主になってほしいと思います。みなさんのニーズが素晴らしい地場産品を育てることをけして忘れないでいたただけたら、こんなに嬉しいことはありません。
トリプル断熱サッシ ガデリウスエリートフェンスター HP http://www.gadelius.com/

こちらは北海道製の㈱エンヴェロープのトリプルガラス仕様。菊水の家では規格品をメインに使いますが、特寸が必要なものは、断熱仕様を揃えて旭川の工場で生産しています。設計チームに開口部のスペシャリストを加えることで、建物全体の設計の自由度が飛躍的に向上します。性能とコストを両立させるアイディアの多彩さにはいつも脱帽です。担当者のMr.平井氏は北海道屈指の窓のスペシャリスト。勤め人時代から弊社の無理難題を解決してくれた仲間の一人でもあります。2004年の宮の沢の家や星置の家のカーテンウォールも同氏の仕事です。

直接ガラスを柱に貼り付けシャープに簡単にガラスの大壁面を作っていただいた星置の家2005

ビルのカーテンウオールよろしくガラスのつなぎ目に大きな部材を用いない納まり。
宮の沢の家2004

木造だからと言って柱と柱の間に小さく窓を作る必要はありません。柱の外側に大きなガラスを貼り付け壁面全体をガラスにすることも可能です。 グループホーム夏桜2005                           


2010年11月5日金曜日

エコシラ合板

本日も現場めぐりと、細部の打ち合わせで一日が過ぎてゆきます。決めねばならぬことはたくさんありますが、今の時間帯で大切なことは可能性をぎりぎりまで追求しながら優先順位を誤らないことです。納期や製作限界、価格といったある意味支配的な要因といかにうまく付き合い質の高いデザインにできるか否か?設計者にとっては力量が問われる時期でもあります。今回はドアの枠やルーバー、すのこ板、階段に手摺、上がり框にカウンター等々インテリアのあちこちにエコシラ合板(いままでほとんどパルプ材にしか使われなかった道内産の白樺から作った美しい積層合板。オイルで素人でも簡単に塗装仕上げができて、特にその断面の縞模様が美しい。)を使います。近年ではこうした部分はほとんどがナラやニレの集成材で作るのことが多いのですが、南あいの里ではこの美しい材料をどうやって料理するか?を地場の生産者である滝澤ベニヤさんと建具屋さん、武田建設さんと話し合いながら進めます。
滝澤ベニアHP http://www.takizawaveneer.co.jp/

3本引きの建具の鴨居と引き違いの押入れの鴨居。下に見えるのがタモの無垢板。木口側が欠点(あくまで美的な)とならないために、かなり大胆にデザインできる。

拡大した木口部分。材長方向と木口方向がまったく同じ断面模様となるために、これまで必ず必要だった木口処理(隠し)が本質的に必要ない。

建具の枠ばかりではなく、カウンター断面や扉の引き手部分等々色々と使い道を考えると楽しくてアイディアが尽きない。食材の影響か、北海道というとどうしても素材勝負的な印象が強いけれどこうしたエンジニアリングウッドも繊細で美しいと思いませんか?なによりいままでほとんど廃棄物程度にしか思われなかった白樺の新たな価値を私たちに再認識させてはくれないだろうか?このブログの目的は、建築の素人のみなさんにものづくりの面白さや社会とのつながりに少しだけ関心を向けてもらうことだけれど、その一環として素敵な地場の材料を発見し紹介し実際に現場で使ってみる精神を大切にしたいと思います。ブログをお読みの同業のみなさんは私なんかよりずっと上手にデザインしてほしいし、これからマイホームをお考えの方なら、ぜひこうした地元の材料のファンになって応援してほしいと思います。「予算は厳しいけど、人と同じはやだな~。」このせりふは、ユーザーの皆さんにしか言えない。(笑い)みなさんが難しい要望をすることで、私たち作り手側は工夫する頭を維持できるのだから。ものの分かる良いお客がいる地域の作り手は、ほんとうに幸せなのだと思います。ちなみにエコシラ合板のペーパーウッドは2010年グッドデザイン賞を受賞しています。

中:24mmの材料を4層重ね合わせ、太鼓面を取ったカウンター断面。

キッチンの扉も斜め木口+ライン引き手で美しい収まり。

2010年11月4日木曜日

南あいの里の家 内装下地工事

南あいの里の家も終盤に差し掛かりました。あと一ケ月を切って現場にも緊張感が高まります。今までが地道な下地作りだとすればこれからの3週間で、表層的な仕上げ工程を行います。ここでいう表層的とはうわべのとか上っ面の、といった薄っぺらな意味とは違います。このブログでも訴えてきたように、目に見える部分も見えない部分も双方が支えあって成り立つのが建築の価値です。表層のみの建物も悲しいですし、性能だけでも味気ないものです。そうはいっても道具としての合理を備えた美しさはなかなかに難しいものですね。まあ仲間たちと頑張ります。(笑)

この工程で下地の最終確認と、スリーブ類や貫通部分の気密化の写真を撮ってゆきます。
写真は、東の妻側に出る管類の配置レイアウトです。三角屋根の頂点をはさんで左右対称にレイアウトしています。上段からパッシブ換気の排気管150Φ×2、中段:24h換気用パイプファン150Φ×2、下段がレンジフード150Φで吸気および排気となります。
ちなみにチーム南あいの里の施工部門担当である、武田社長(丸稲武田建設)は前回の気密測定の結果が今一不服だったようで、昨日独自にDr.タギ氏を呼んで再度気密試験を行ったそうです。
結果はC値:0.1cm2/m2台でこれ以上計測不能。北方型住宅ECO+の基準が1cm2/m2ですから10倍の性能を達成したことになります。コーキングとテープによる地道な作業の連続で、約半年に及ぶ冬季間、室内に発生する湿度を壁に入れない北海道仕様の壁構造が完成します。こんなことを書くと、「いや室内の湿気はむしろ壁の中に逃がしたほうがよい、密閉するのはよくないから。」とお思いの方もいると存じます。確かに気密などというとえらく息苦しい感じは否めませんね~(笑い)。しかしこの大切な気密をしないで断熱だけするとどうなるかはぜひ私の過去のブログをご覧ください。西岡の家解体工事 http://ako-re.blogspot.com/2009/08/blog-post_29.html
むしろ北海道の家で気密化が欠かせないのは、自動車の室内にたとえて考えていただくとよいと思います。オープンカーで走行中にヒーターやクーラーを付けても外気の影響が強すぎてほとんど効果を得られません。反対に窓を閉めておけば本当に小さな目盛りでも俄然、冷暖房の効き目が増すのを体感できるでしょう。暖房や冷房が必要な地域ではその地域に応じた気密と断熱の方法を設計者は見つけねばなりません。

コンセントやスイッチは気密フィルムの内側で配線し原則フィルムを破ることはありません。

温水配管の床貫通部分の気密化の様子です。

レンジフードの貫通部分です。北海道の高気密住宅では排気した分だけ給気も同時に行うタイプをお勧めいたします。特に室内で薪ストーブやペレットストーブを使う場合は、室内の気圧が急激に下がることで事故につながることもありますので十分な注意が必要です。レンジフードを使うとストーブの煙が逆流する。炎が消える、玄関ドアが重たくて開かない。といったことにならないように空気の流れも上手に設計すべきだと思います。

温冷水管の壁貫通部分です。

天窓から、もうすぐ上棟する隣の現場が見えます。そっちも頑張れよ~。

2010年10月30日土曜日

南あいの里の家 気密測定

南あいの里の家の気密測定を行いました。登場するはお馴染みDr.タギ氏。高気密専用の小さなラッパを付けた愛用の計測器で部屋の空気を抜いてゆきます。

固唾を呑んで見守る私たち。1回目は思ったほど気密性能が上がらず残念。その後、微小な漏気部分を見つけてコーキング及びテーピングをした結果、C値:0.2cm2/㎡台まで行きました。

排水管のテーピングに漏気部分を発見。

窓周りもしっかりテーピングです。

2010年10月29日金曜日

東札幌MS2  内装工事

いよいよ明日は、私自ら床の塗装に入ります。今日は内装工事がほぼ終わり、照明器具の取り付けや、家具の調整等々です。

背面を透明にして部屋を狭く見せない食器棚もファンが増えました。前回に加えて今回はサブカウンターもこれから取り付けます。お楽しみに!

襖紙をウグイス色に張り替えました。若草色が好きなクライアントのために。

元の家具の納まりが良くないので一つずつ調整しています。リフォームはクライアントさんのもとの家具もありますので、こうしたきめ細やかな対応が必要です。彼はもちろん㈱店舗什器製作所のスタッフ。またまたU専務にお世話になっています。